安売り、タダ売りが多くの人を不幸にしているという事例が増えてきている

マーケティング

私のブログ、SNSでの投稿を見て、お友達で広報ジャーナリストのパタさんがステキなブログを書いて下さいました。

『感謝し、感謝される仕組みかどうか。~経済の語源を思い起こしたい』
兵庫県の香住でとってもいいお宿を経営されている今井学(ニックネーム:Gaku)さんが、思わず 「感謝し、感謝される仕組み...

私が書くとどうしても棘があります。

当事者に近い位置から書いているからでしょうね。

~「ありがとう」、「どういたしまして、こちらこそありがとう」
 っていう循環がない~

ところに成立する(商)関係って、
たんなるよっかかりに過ぎない。

よっかかれるものがなくなったら、
途端に共倒れです。

ステキな文章で安売りの問題点と感謝し、感謝される商いの大切さを書いて下さっています。ぜひ、お読み下さい。

安売りは自分もお客様も不幸にするということがお分かりいただけると思います。

 

おはようございます!普段は民宿&ダイビングショップの親父、コムサポートオフィスのアドバイザーもやっているガク(@kasumi_kadoya)です。

ランチパスポートによる「安売り問題」について

なぜ安売りがダメなのか。

タイムリーな記事を見つけましたので紹介したいと思います。

大人気ランチパスポート、トラブル&不満噴出でヒドすぎる!客も店も損ばかり?
1000円以上もするランチが、たったワンコインで食べられる……発刊されると瞬く間に話題となり、今ではランチタイムのお供と...

ランチパスポートってご存知でしょうか?

1冊千円前後で販売されているグルメガイド本のことで、購入者が掲載されている店舗に持参すれば割引が受けられる仕組みになっています。日経トレンディ誌の2014年ヒット商品「ご当地ヒット大賞」を受賞し、その後どんどん広がっていきました。


ランチパスポート紹介公式サイトもあります

3年ほど前でしょうか。私もこちらの相談を受けた事があります。その時は面白い仕組みだな、と思いました。この本、広告費の負担がなく、その代わりにお店は値引きをする、つまりはお客様に還元する仕組みです。

出版社としては、本が1冊千円ほどで売れるのでそこで利益がとれます。つまり、

お店=広告料無料

お客様=割引

出版社=本が売れる

と一見三方よしの仕組みなのです。

ただ、私が相談を受けた時は、北近畿で千円のグルメ本を購入してまで食べ歩きのできるお店の数を確保できるのか。そもそも本を買ってくださるお客様がどれほどいるのかが不透明、都会のビジネスモデルかも知れない、と感じた記憶があります。

さて、先述の記事に戻ります。こちらはランチパスポートにおいて、たくさん問題が噴出しているという内容のものでした。

安売りで店も客もどちらもが不幸になる

こちらの記事では具体的なクレーム事例がたくさん掲載されています。

大人気ランチパスポート、トラブル&不満噴出でヒドすぎる!客も店も損ばかり?
1000円以上もするランチが、たったワンコインで食べられる……発刊されると瞬く間に話題となり、今ではランチタイムのお供と...

お客様にとっての不幸。

・お店に行っても安いランチはすでに売り切れ

・安いお客には定員の態度が露骨に悪くなる

・安物プランが出されていて実際に食べてみるとお得感がない

お店側にとっての不幸。

・回転率を高めないといけないランチのピークタイムに割引客が押し寄せ、長居をする。

・安さを求めて来た客なので、値引がなくなるとリピートしない。

・不平不満をSNSやレビューサイト(食べログ等)に書きこまれ、かえってマイナスの宣伝になってしまう。

共同購入型クーポンサイト「グルーポン」等がはじまった時と同じような問題が起こっている、とのことです。

まさに書かれていることが先日の私のブログ記事と同じです。

「安売りは悪だ!」と気づいた私の失敗談~「海マジ」を強く反対する理由はここにある
昨日のブログ、たくさんのアクセスを頂きました。ありがとうございます。 SNSでもたくさんのご意見を頂きました。 ご意見投...

安売り、タダ売りというのは全て同じ構造なんです。

お客様もお店も、結果として嫌な思いをしてしまうんですね。

”安売り”の時代は終わった

いわゆる”デフレ”により、モノの価値が下がりました。

安くしないと売れない、というのがトレンドに。

でも、

安くしないとモノは売れない

という考え方はもう終わっている

と私は感じています。

流れ的に言うと

2010年にグルーポンやポンパレ等共同購入型クーポンサイトが登場したのが、安売りのピークだったと私は考えています。

なんせ、「半額」スタートの商売なのですから。これがマーケティングとしてブームとなったのが安売りにおける終わりの始まりだったのでは、と。

あそこまで安さ訴求をしてしまうと、まともな消費者は考えますよね。

その商品、安いからって買う必要あるの?

更に言えば、安くで売っているということは、安くしないと売れないもの。別に買っても買わなくても良いものしか安売りはされていないってことに気づきだしたんだと思います。

売り手側も安売りする商品やサービスに魂こめませんからね。

こういったブームは終わるんです。

実際、ポンパレは去年休止しましたし、グルーポンも最近ほとんど聞かなくなりました。

半額という言葉の持つ特効薬が効かなくなった。

そこで、安売り戦略は終焉へと向かいそうだったところに、更に刺激的なキャッチフレーズの”タダ”というのを考えた。それが「マジ部」です。


バリエーションが広がっているのが脅威

広告屋さんの発想です。

おそらく5年後か7年後流行っていないビジネスモデルであることはわかってやっている確信犯でしょう。

手を出した業界は数年後に価値の伝わりにくい更に売れない業界になってしまっている。その時にはもうマジ部は廃部になっていることでしょう。

そうなんです。

安売りの時代は終わった、と気づくか、安売りの中でも究極の安売り”タダ”という禁断の手法に手を出すか、の2者択一になのです。

どちらが生き残るか・・・

答えは明白ですよね。

もう一度言います。

安売りの時代は終わりました。

”半額”という掟破りの集客手法が登場しましたけど・・・

その間違いに気づいていない人が”タダ”という禁断の果実にまで手を広げてしまった。

これをお読みいただいている皆様は、ぜひそんな負の循環に乗っからないで下さい。

安売りが人々を不幸にしている状況を認め、感謝し、感謝される正しい商いをしていきましょう。


お互い感謝のある商売を

そして最後にもう一つ。

サービス業界での安売りは、賃金にもろ影響を受けます。働き手の立場からいうと時給が安い。給料が安い。雇い手の立場からいうと人手不足。

安売りは様々なマイナス面を生じさせるのです。得をしたと思っている人達だって巡り巡って就職とか求人で苦労することになっています。良いことなんて何もありません。

共感で評判が広がってくる今の時代、安売りフックの販促は効果よりもリスクの方が高いのです。

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