体験ダイビングを安売りしないために私がやったこと

マーケティング

夏休み、今年もたくさんの体験ダイビングのお申込みをいただいています。

私のお店・宿では親子の体験ダイビングでのお申込みが多いです。


今シーズン第1号の
親子体験ダイビングのお客様

 

おはようございます!普段は民宿&ダイビングショップの親父、コムサポートオフィスのアドバイザーもやっているガク(@kasumi_kadoya)です。

沖縄で見た体験ダイビング安売りの衝撃

皆さんは体験ダイビングの相場っていくらぐらいだと思います?

大体1万円~1万5千円ぐらいです。

私は12000円(税別)でさせて頂いています。

那覇だけでダイビングショップが100軒以上あると言われている沖縄。

様々なクーポンがあったりして、なんと5千円ぐらいから体験ダイビングを開催しているショップさんがあります。(「沖縄 体験ダイビング 格安」で検索すると出てきます)

実際、沖縄でそんな格安看板を見たことがあります。

体験ダイビング5千円って・・・

美容室等でカット千円、なんてところがあると思いますが、感覚的にはそれに近いです。

でも、ダイビングの場合、命を預かるレジャーです。私からみるとその価格で本当にちゃんと安全管理してもらえるか、不安の方が先に来ます。

なぜ安売りをしてしまうのか?

安売りをしてしまう理由。単にライバル店が多いからなのでしょうね。

じゃあ、高くで、いえ、適正価格の1万円以上で販売したい。

その場合にどうするか。

主に安心・安全をPRするわけですが、まぁ・・・

本来安心・安全は当たり前であって、確かにそれはライバル店との差別化にはならないわけです。

すると、差を価格でしか示すことができない。

安売りへという負の循環となるわけです。


ついつい安売りしてしまう・・・

私が価格を下げずに実施できている理由

私が体験ダイビングを既定の価格から1円も値下げせずに行なえているのは以下のような理由があると考えています。

(1)自社の強みを活かし「親子」にフォーカスした

まず、ダイビングを行うにあたって自社の強みを考えてみました。私は当店のスタッフが持っている圧倒的な強みは自然学校の受け入れを行っていることから得た子供たちに対する教え方と安全管理のノウハウです。


自然学校の実施が強みに

実は、子供に耳抜きやレギュレータ呼吸を教えるのは簡単ではありません。インストラクターとして持つ専門用語を子供にもわかる安易な言葉に置き換えてわかりやすく説明しなければらないからです。何より、子ども特有の完全管理も必要となります。

お店によっては子どものダイビングは受けない、としているお店もあります。10歳以上でダイビングは可能ですが、小学生にダイビングを教えるのは簡単ではないのです。

この部分が高い可能性で実施できるのが自社の強みと判断しました。

そこで、小学生にダイビングを提供できる「親子」ダイビングに注目したのです。

(2)ゴールを「ダイビング」ではなく「思い出」にした

「小学生にフォーカス」と言っても、子どもにだけダイビングをやらせる、という申し込みはお受けしていません。あくまで「親子」でのお申込みでお受けしています。

その理由は親子で忘れられない夏の思い出を作ってもらうことをメインにしたから。

ダイビングインストラクターはついつい「ダイビングのすばらしさ、面白さを知ってもらいたい」という気持ちを最優先させてしまいます。私もインストラクターになりたての頃はそうだったんですね。


私も最初はダイビング自体がお金を
いただいているゴールにしていました

でも、途中から気づいたことがあったんです。まずは夏の、海の、家族の素敵な思い出を作ってもらうこと。ゴールはそこであってダイビングではない。

ダイビングはあくまで手段。ダイビングには手段としての強烈なインパクトがある。なので、素敵な思い出が得られたら、ダイビングに対するお客様の興味は後から勝手についてくる。そのことに気づいたのです。

(3)親子の強い絆も提供できる!?

たくさんの親子体験ダイビングを開催しているうちにある傾向に気づいたこともあります。

お父さん(お母さん)が若い頃にCカードを取得している方が多いということ。特に私と同世代(バブル世代)の方はCカード所有者だったけど、結婚してやらなくなったという方、多いのです。

先週末の母子ダイビングも、お母さんが20年前にCカードを取得済でした。ブランクこそあれ、ダイビングは経験の差が大きく出るレジャーです。
 
最初はバタバタしてらしたお母さんも5分も経てばスイスイ。昔の感覚を思い出されました。
お子さんは、自分の思ったように身体が動かせなくて四苦八苦。初めてのダイビングはそんなにうまくいかないものです。
 
自在に動ける親を見て、

「お母さん、かっこいい、すごい!」

と、親の威厳が復権する瞬間(笑)。


お母さんはきちんと平行姿勢ができています
 
昔、Cカードをとって眠ったままになっているお父さん、お母さんは、親の威厳を取り戻すことができるのです。(あ、でもこれってスキーとかでもそうですよね)

こんな感じで、結果として親子の強い強い絆を作るお手伝いができています。

大切なのは価値を伝えること

では、親子に特化して体験ダイビングを受けるにはどんな風に告知すればよいか。

ここで大切なのが「誰が・どんな体験をして・どんなハッピーを得られるか」を明確に伝えるということです。

私のダイビングショップの公式Webサイトはそレを意図して作られています。

香住/佐津/柴山『香住ダイビングサービス』夏休みの親子体験ダイビングが大人気!
香住/佐津/柴山『香住ダイビングサービス』夏休みの親子体験ダイビングが大人気!!

価値を伝えるには「誰に対して」なのかを明確にしなければなりません。

そしてその人たちにとってのハッピーは何なのかをとことん考え、自分に提供できることを行動に移すことです。

私の場合、体験ダイビングでこれを実行することができたのです。

うちはダイビング体験のできる宿です←これだけでは独自の価値ではない

うちは親子での体験ダイビングが得意なプランのある宿です←これだと「ダイビングがやりたいお客様」にしか伝わらない

うちは体験ダイビングを通して忘れられない親子の夏の思い出が作れる宿です←これだとダイビングを検討していなくても、夏の親子の思い出を作りたいと思っている人たちに情報が届きやすくなる

絞っていくことで、結果多くの人に響く内容になります。

「お父さん、海の中ってすごい!」
忘れられない親子の思い出づくり☆ドキドキ体験ダイビングプラン

宿泊プランタイトルもそのシナリオで作りました。

何を伝えるかを決めたらどのように伝えるか。何を使って伝えるか。広告を出す前に、プランタイトルやWebサイトでその存在を明確にしなければなりません。

以上、私が「体験ダイビング」を独自性を持って伝えるためにやったことです。

一つのプラン、アクティビティをとっても、しっかりシナリオを考えることが大切です。

 

 コムサポートオフィス代表
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