予約サイト2強☆じゃらんnet「販促クーポン」と楽天トラベル「宿クーポン」を徹底比較してみた

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昨日に引き続き、宿泊施設さん限定のお話になります。

クーポンの話ですが、利用者にとっての話ではありません。あくまでクーポンを発行する事業者側のお話である旨を理解した上で続きをお読みくださいね。

 

おはようございます!普段は民宿の親父、コムサポートオフィスのアドバイザーもやっているガク(@kasumi_kadoya)です。

じゃらんネットVS楽天トラベル、クーポン戦争勃発?!

さてさて。今、クーポンが熱いです。いや、これから熱くなると思います。

なぜなら、楽天トラベルが新しく開始した「宿クーポン」を宿泊施設に対して非常に強くPRしているから。


既にスタートしています!
楽天トラベル宿クーポン

更に、昨日チラッとお話ししましたが、じゃらんネットも「販促クーポン」という同じようなシステムを開始します。


こちらは今月、間もなくスタート!

どちらの予約サイトもプランの価格の下に「クーポンゲットで〇〇円引!」というアイコンがつくようになりますので、予約の転換率を上げるのにかなり強力な武器になりそうです。


宿クーポンだとこんな感じで表示

このクーポン。送客手数料(8~10%)や広告に上乗せする新たな収入源としてじゃらんネットも楽天トラベルもかなり力を入れているものと思われます。

ある意味、2強予約サイトがタッグを組んで宿泊施設から徴収する手数料の引き上げにかかってきている、とも言えます(笑)。

ただし、そのビジネスモデルがそれぞれ異なります。どのようなシステムになっているかをしっかり把握しなければなりません。

じゃらんネット「販促クーポン」の場合

販促クーポンは有料の販促パックのオプション機能としての利用になります。月15000円で使い放題ですが、販促パック契約施設しか使えません。

個人的に感じるのは、販促パック利用者しか利用できないとしたのは、昨日のお話しにもからみますが、それだけ販促パックを使えるメリットが宿側にないことのように思います。

楽天トラベルの「宿クーポン」(以降「宿クーポン」)の詳細については後程お話ししますが、じゃらんネットの販促クーポン(以降「販促クーポン」)が宿クーポンよりも優っている点を3点、説明します。

(1)15000円で使い放題である。

楽天トラベルは基本システム利用料0円ですが、都度3%のシステム使用料がかかります。例えば、クーポン金額の3%ではなく、販売価格の3%です。ということは、クーポン利用での売上が50万円以上あるならば、15000円がペイできます。

クーポンを50万円分使うことは難しいですが、売上50万円ならば、クーポン施策が当たればすぐに行く数字と思います。

(2)送客手数料はクーポン値引き後8%である。

これ、逆に楽天トラベルの方で注意しなければならないことです。送客手数料がクーポン値引き前の金額にかかるのです。例えば、販売価格10000円でクーポン1000円としたらクーポン割引後販売価格は9000円です。

じゃらんは9000円に対して手数料がかかるのに対して、楽天トラベルは10000円に対して手数料がかかるのです。これ、送客手数料の7~9%もそうですし、クーポンシステム手数料3%もそうなのです。

正直これはじゃらんがお得というよりも、楽天の方がおかしいです。このトリックについては宿クーポンの方で再度説明します。

(3)最大5千円のキャッシュバックがある

年間契約特典ですので、年間契約をされた宿泊施設さんのみです。販促クーポンを利用された金額(売上ではなくクーポン表示額です)が上限5000円のキャッシュバックがあります。クーポン額が5千円を越えればOK(例;1000円引クーポン5枚等)です。

15000円支払ってクーポンシステムを利用しようとしている施設さんなら、5千円は必ず使うでしょう。ということは、月15000円の利用料は実質10000円ということになります。10000円でクーポン使い放題であれば、宿クーポンよりも明らかに使い勝手が良いですね。

楽天トラベル「宿クーポン」の場合

じゃらんネットのように月々の利用料はかかりません。システム使用料3%のみです。この一番のメリットはクーポンを発行したいときだけ(例えば閑散期のみ)使えることです。年契約しないといけないとか、1ヶ月いくら、というくくりがありません。しかし、デメリットもあります。2つのデメリットを指摘しておきます。

この3%。なかなかの曲者なのです。

(1)クーポン額面の3%ではありません!

最初私、クーポンの額面価格の3%だと思っていたのです。例えば500円のクーポンを発行したとすれば500円の3%。すなわち15円だと。

それが大きな勘違い。

2万5千円の宿泊プラン4名様10万円に対して500円引きのクーポンを使ったとします。

すると、システム利用料は10万円の3%、3千円を支払わなければならなくなるのです。


手数料という名のお金が飛んでいきます!!

これ、ちょっとひどくないですか?

500円のクーポン1枚提供しただけで3千円の手数料がとられるのです。

送客手数料10%が宿クーポンが絡んだだけで13%になってしまっているということ。

もっとびっくりしたことがあります。

(2)手数料はクーポン利用前価格に適用です!!

例えば1万円のクーポンを発行したとします。

500円のクーポンでも1万円のクーポンでも、販売価格が10万円ですから手数料は3千円です。

ただ、10万円から1万円引いた9万円に対して送客手数料やシステム手数料がつくのではなく、割引前販売価格の10万円に対して手数料がかかってしまうのです。

これ、先ほどのじゃらん「販促クーポン」の(2)で説明したことです。

じゃらんはクーポン価格を引いた金額に送客手数料なのに対し、
楽天トラベルは割引前の金額に全ての手数料がかかってくるのです。

私は気持ち的にこれだと使いたくないです。

お客様から頂いていない金額にも手数料がかかっているのですから。

このことに気づかずに無制限にクーポン発行していたら、後ですごい金額になっちゃいますのでご注意下さい。

送客手数料が10%(C契約の場合)だと思い込んでいたのが、クーポンを使っていたがために、13%になっていた、ということを理解した上で宿クーポンを使用しなければなりません。

値引きをした上に手数料も上がってしまっていることにご注意下さい。

以上、お客様にとっては同じ性質のクーポンですが、我々事業者側からみると、手数料の支払い方がまったく異なります。

事業者負担のクーポンは、形を変えた値引き、安売りですので乱発は禁物です。(そう考えるとクーポンを年契約するというのも変な話ですが)

集客効果があったとしても、本当に利益は出せるのか。お客様のためになっている施策なのか。常連さん離れを起こしてしまっていないか。よーーく考える必要があります。

以上、どこよりも早い2強クーポンの徹底比較。間違っているところがあったらご指摘ください。また、これはあくまで2017年4月現在のものです。今後変更、改良が加えられ、ここでの記載事項と異なる場合がでてくる場合もご了承ください。

そもそもクーポンとは値引きとどう違うのか。どんなときに使えば良いのか。これについては後日お話ししますね。

 

コムサポートオフィス代表
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