新宿なう。昨日は初めての地、下北沢で晩御飯を食べました。
エクスマ新春セミナー、盛会のうち、終了しました。レビューは明日以降書きます。
今日は山田桂一郎先生の講演会での気づき、最終回です。
そういえば今回の講演会で、
チーム”ロンドン”のメンバーが再会できました♪
おはようございます!普段は民宿の親父、コムサポートオフィスのアドバイザーもやっているガク(@kasumi_kadoya)です。
昨日、一昨日の話は主に事業者にとっての商売のお話をしました。今日は地域全体のビジネスについてお話しますね。
個人のビジネスは3、4年うまくいっても その後地域の落ち込みに飲み込まれて下がる
自分のビジネスがうまくいくことは大切です。そのためにマーケティングを学び、行動する。確かにそれで一事業者としての売上は上がります。
でも、山田桂一郎先生曰く、うまくいっても3、4年が限界。もしもその地域の落ち込みが激しい場合、その落ち込みに引っ張られて調子の良い事業者の売上も下がっていきます。
つまり「一人勝ち」という言葉がいよいよ存在しない時代になってきたのです。そのためには地域全体で儲かる仕組み作りをしていかなければなりません。
うまくいかない理由は「エゴと利害関係」
数多くの現場を見てきた山田先生曰く、地域全体で頑張ろうとした時、方向性ややるべきことは誰に聞いても一致しているそうです。にもかかわらずうまくいかない理由は2つ。
一つは自分さえ儲かったら良い、というエゴで動いている事業者の存在。周りの同業者が儲かっている、調子が良いと足を引っ張りたくなる人がいる地域はうまくいきません。
もう一つは利害関係。「あいつの言っていることは正しいけど、あいつに協力するのだけは嫌だ」「あいつは嫌いだから協力したくない」(ともすれば邪魔をしたい)。
地方で儲かる仕組み作りをしようとした時にうまくいかなくなる要因のほとんどがこの2つだそうです。
地域ビジネスにおける本当のゴールとは?
また、皆でやっていく、地域ビジネスを盛り上げていく、となった時に考えるべきことはなんなのかのゴールを共通で持っていくことが大切です。これが人それぞれ違うとうまくいきません。誰もが納得できるゴール。それはズバリ、ベタですが
地域住民が幸せになり、まちが豊かになること
です。
「何を当たり前のことを!」
と言われそうですが、これができないのです。
多くの人が自分だけ、自分の業界だけの発展を望みます。
これがとても危険。
今やもっとも力を入れなければならない、伸びしろのある部分は観光業をはじめとした三次産業です。でも、そういってしまうと一次産業、二次産業の人たちは
「自分には関係ない」
となってしまいます。
一つの産業だけでまちが潤う時代ではありません!
ましてや、一事業者だけで地域を変えることはできません。繰り返しますが、地域の落ち込みが激しくなればなるほど、調子の良い事業者もやがてその落ち込みに飲み込まれていくのです。
また、もっと難しいのは、地域全体が潤わないと、人口は減っていくばかりなのです。特定事業者だけが儲かっている時点でも、まちの税収が減り、インフラへのお金がどんどん減らされていけば、人が住める状況でなくなっていってしまいます。
人口を減らさない、増やす 住民が幸せになり、まちが豊かになる方法
では、そのためにどうすれば良いか?地域内キャッシュフロー、すなわち地域内の消費額を上げていくことです。
例えば、旅館が2万円で宿泊した場合、食事の仕入先はできるだけ地元にする。従業員もできるだけ派遣会社ではなく地元で雇用する。
お客様から頂いた2万円に対して約3分の1の6500円が仕入れ、従業員の人件費も6500円だったとします。すると、地域の売上が2万円で終わるのではなく、3万3千円となります。仕入先がその半分を地域で仕入れている。従業員も半分を地域で消費したとした場合、更に6500円プラスで39500円。
お客様から頂いた2万円で約4万円、2倍の消費額が生まれるのです。
しかし現実は、どんどん外からモノを買ったり、派遣社員をお願いしたりしていないでしょうか。農林漁業従事者、商工業者との取引を極力地元内で循環させるだけで、人口を増やさなくても、消費額が上がり、活性化します。活性化したところには人手が必要となるのです。
でも現実は、安ければ隣町、場合によっては他府県、ともすれば外国から仕入れている場合もありますよね?
スイスでは、例え他よりも高いことがわかっていても地元で購入することが徹底しているそうです。
先生の著書「観光立国の正体」では以下の通りの記述もあります。
『地域のやる気がある人々が少数でも良いので団結し、目先の利害を超えて「一緒に稼ぐ」ことを前提に、域内利潤を最大化させる活動を始めることです。地域が一つになる方向で頑張らないと利益もお客様も増えません。』 #観光立国の正体 #共感したこと
— 今井ひろこ@地方の宿と店を元気にしたい! (@Imai_Hiroko) 2017年1月10日
以上、今日のブログは地域ビジネスを成功させる上でのお話をまとめさせていただきました。現実的に言えば、私自身まだまだできていないと思います。
すべてのモノを地元で買う覚悟。商工業者さんも地元の人にお願いすること。本当のことを言えば、本1冊買うのもAmazonにポチッとするのではなく、地元の本屋さんを利用すべきなんですよね。
ついつい利便性、通販の方が早く手に入ってしまうという矛盾。。
でも、宿業という業種、お客様はその地域のモノを求めていらしているわけですから、この部分は徹底していかなければなりません。そのためにも他業界との横のつながりを持つこと。
観光は観光業者だけで頑張れば良い、という流れをいち早く改めた地域ほど住民の幸せとまちの豊かさを手に入れることができる、と思いました。
よく「安売りは悪」と言っていますが、「安物買いも悪」ですね。
高くても地域内産物を購入する循環を作る。そのためには地域のモノを買いたくなるよう質を高め、業界間の横のつながりを作る。
エゴと利害関係の壁を越えてやっていかなければならないことです。。
コムサポートオフィス代表
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