今週、別件でマンダラチャートでアイデア出しをしていたので、そのウォーミングアップで、中央のマスに「宿泊業」とし。それに関わる産業などを書き出す練習をしていました。パパッと10分で書いただけのものなので、同じ言葉も見えていることはご了承下さい。(これを論文等に使う事は考えてない)
それをたまたまTwitterに投稿したところ、「いいね」だけでなくリツイートもされ、プチバズってビックリしています。いろんなご意見もいただきました。
宿泊業ばかりが叩かれる #GoToトラベル。宿泊業に経済支援する理由は、波及する業種が多岐にわたるから。こちらの地元資源を9マス思考にパパッと落とし込んだけど、地元の一次産業〜三次産業に影響及ぼしている。
— 今井ひろこ/Hiroko Imai @コムサポートオフィス (@Imai_Hiroko) January 27, 2021
本当に舵取りが難しいのです。赤羽大臣、GoToチームの皆さん、がんばってください。 pic.twitter.com/u55R9zCRRN
ただ、140文字で伝えるには限界があるので、ブログで説明を補完します。
マンダラチャート(9マス思考)をご存じない人向けに
「マンダラチャート」は、株式会社クローバ経営研究所・社長の松村寧雄氏が考案したフレームワークのことで、大谷翔平選手が高校時代にすでに使って目標設定していたことでも知られています。
連想もしやすく、パッとみて分かりやすいので、まちづくりのワークショップで地域資源の掘り起こしをするときによく使っていました。今回も企画のアイデア出しをするのに使っていました。
自分の地域で主人の宿をモデルに9マスに落としてみた
国会でGoToトラベル予算も入った予算案審議中。GoToトラベルへの風当たりも相当なもの。GoToトラベルで宿泊業を支える=地方経済を支える、ということがあまり知られていなくて「割引で旅行ができる」「宿泊業だけ特別視」としか思っていない議員や市民が多い(まぁ、これはマスコミの取り上げ方によるのかな)。そこでマンダラチャートの真ん中に「宿泊業」を置き、主人の宿をイメージして、地元ではどのくらいの業種が関わっているのかを書いてみたのです。
それがこの図です。
学会や論文で発表することを思って書いておらず、取り急ぎ9マス埋めるウォーミングアップ的に行ったので、その点だけご理解していただいてご覧下さい。
地域の産業に波及効果が広がる様子の片鱗が見える
宿泊客から宿泊施設へ宿泊料が支払われると、宿屋が仕入れている食材や物品などの代金が業者に流れるほか、宿泊客が旅先で土産店や飲食店へ行くとそこで代金が支払われます。宿泊客が使う交通機関へも代金が支払われます。
宿屋は設備投資産業でもあり(関係者はうなずくはず・・・!)ボイラーやエアコンが壊れたり、畳は変えなきゃいけないし、そうするとそれぞれの専門店と関わることになります。
9マスでは書いた限りになりますが、実はこれだけでなく
- 旅行会社
- オンライン旅行サイト
- フロント会計システムの会社
- サイトコントローラーの会社
- 写真店(料理写真など)
- ホームページ制作会社
- NTT
- auなどの携帯電話会社
- 携帯電話製造会社
- インターネット(うちは北関西ネット)
- 町役場
- 派出所
- 消防署
- 香住病院や豊岡病院(基幹病院:急患のとき)
- 工務店(建物の修繕)
- 塗装店(さび防止や外壁等)
- 植木屋(剪定など)
- 発泡スチロール屋(カニの持ち帰り・宅配の容器)
- 郵便局
- クロネコヤマト
- 佐川急便
- 廃品回収業者(段ボールなどの処分)
…とキリが無いくらい、いろんな業者が関わっている総合的な業態なのです、宿泊業って。
GoToトラベル事業の目的を改めて見てみる
本事業の目的
観光産業は、旅行業や宿泊業のみならず、貸切バス、ハイヤー・タクシー、レンタカー、フェリー、飲食業、物品販売業など、裾野が非常に広く、多くの地域の地方経済を支える重要な産業ですが、新型コロナウイルス感染症発生直後より、大変深刻な影響を受けています。Go To トラベル事業は、多種多様な旅行・宿泊商品の割引と、旅行先の土産物店、飲食店、観光施設、交通機関などで幅広く使用できる地域共通クーポンの発行により、感染拡大により失われた観光客の流れを地域に取り戻し、観光地全体の消費を促すことで、地域における経済の好循環を創出しようとする事業です。
(事業者向けGoToトラベル事業公式サイト/トップページより抜粋)
経済を回すことの仕組みについては経済学者でないので割愛しますが、経済的に余裕のある人や事業所がまずは新しい生活様式に沿った旅行や出張をして、地方にお金を落とし、お金の流れを良くする。そして地方の雇用も守っていく。これがGoToトラベルの目的です。
観光産業は日本の強みを最も発揮出来ている数少ない業種です。オリンピックを経て更なる観光立国を目指すのであればこの産業が廃れてしまうのは液晶や半導体以上の敗北以上に影響が大き過ぎます。
— 問題児 (@mondaiji0306) January 27, 2021
もはやこの業界を救う事は『国策』なんじゃないかと個人的に思っています。 https://t.co/MSisWbs0vH
今回、このマンダラチャートを見て、改めて宿泊業は地方の産業を支える大事なハブとなる業種であり、地域を守っていく大事な役割を担っているということは分かっていただけたと思います。
コメントを拾っていくと…
分かりやすいですね😊ありがとうございます。
— お宿白山花村郁子 (@oyadohakusan) January 27, 2021
城崎温泉は、ほぼ旅館業でなりたっているので、こんなに
沢山の産業が影響受けてると考えると、空恐ろしいです😅
全但バス!
— 15th moon (@moon_15th) January 28, 2021
と思ったら豊岡のかたでした。
秋にGO TOで湯本温泉伺いましたが、表の通りにに裾野は広いです。
生活に直接関係ない「ますごみ」特にTVが「タレント医者」とお祭り騒ぎしすぎですね。腹が立ちます。
また、そして今度は城崎温泉伺いたいです!
今井さん、流石です^ ^
— あほ松 (@Z6tLMN9wFB1fMKP) January 27, 2021
このマンダラ図と別軸になりますが、行政に目を移しても、但馬の市町村は、宿泊関連業の影響が大きい為、行政が成り立たなくなる可能性がありますよね。
直接的には入湯税、その他税収が激減してしまいますよね。
そうなると、直接補償どころでも無くなります。
やはり、GoTo。
しかも、政府がつけた予算の3倍の効果があって(2/3は利用者が負担する)、ご指摘の通り、資金流通過程が通常の経済活動と同じという(受給者の偏在がない上、経済活動で資金が回る)、理想的な資金循環政策だと思います。
— Mtodo 「おせち料理」を酒のつまみに (@Mtodo) January 28, 2021
「密」さえ回避すれば、感染機会でもないのではないかと。
これ、枠外にもまだまだあるので、やっぱGotoは必要な事業なんだよなぁ…
— 林檎好き@goto推進派 (@M8Eq9pu8upeeuXz) January 27, 2021
表面しか見えてない人多いけど、裾野はホント広い、一つの業種で完結する事業ってなかなかないのよね。
叩いてる人の仕事もここに繋がってる可能性は大いにあるのよ。
これに追加して、これらを維持する為のインフラ関係業にも波及しますよね。
— こまめに手を洗う悪霊のrei ( ᐛ )و @既に冬バテ撃沈中 (@ROkachimachi) January 28, 2021
つまり、その地域に住む人ほぼ全てに恩恵のある非常に重要な施策だと思います。
しかもかけた予算以上にお金が生まれるという非常に優れた施策ですし。#Gotoトラベル
「観光産業における就業者数は 673 万人であり、就業者総数の 9.8%」「生産波及効果(直接効果を含む)は 55.4 兆円、このうちの付加価値効果は 28.2 兆円であり、これにより 441 万人の雇用効果」(2018年)
— Miyuki Kay (@miyukikay) January 28, 2021
最初の9マスまでは想像できたけど、確かに次の9マス、更に9マスとどんどん波及しますね。当たり前のことですが、経済は繋がってるんです。
— Kijito (@Kijito7) January 27, 2021
GoTo批判してる人はほぼ例外なく、宿泊業だけ助けるという狭い視野しかないです。そんな人たちのためにこの図を使わせてもらってよろしいですか❓
コメントを転載させていただきましたことをここに報告すると共に感謝申し上げます。
今回はどのくらいの業種が宿泊業に関わっているかについて、140文字で語れなかった部分の説明をさせていただきました。
転載させていただいた以外にも、肯定的な意見、斜め上からのビックリご意見も頂戴しました。軽いつぶやきがこれだけ広がるとは…Twitterの怖さも再認識した次第です。
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