地方創生におけるうまくいったの定義とは?~「観光立国の正体」山田桂一郎先生の講演会(1)

セミナー・講演会聴講

先週は私にとって衝撃的な講演会を聴講した今年1年の中でも印象に残る1週間となりました。エクスマの藤村先生、ツヴォイさん、そして親友のかなさんの月曜日の講演会は本当に素晴らしかったですし、来年の私の行動が変わるきっかけにもなりそうなものでした。

更に木曜日に聴講したのが、以前このブログでも書評させて頂いた「観光立国の正体」の著者山田桂一郎先生の講演です。


鳥取市の商工会議所にて

自分が5年間学んできたマーケティング手法であるエクスマ。自分の商売には繋げられるけど、地域振興にはどうやって結びつければよいか、これまでさっぱりわかりませんでした。その糸口を得た気がします。

 

おはようございます!普段は民宿の親父、コムサポートオフィスのアドバイザーもやっているガク(@kasumi_kadoya)です。

ようやく山田桂一郎先生の講演のレビューが書けます(笑)。

観光立国の正体をお読みいただいた方の中には既にもうご理解いただいているかもしれませんが、私はふわっとした感じで理解していたことが講演を聞いて明確にできたことがあります。今日はそのことについてお話していきますね。

観光振興、地方創生における「成功」の定義とは?

目的と手段を混同するな、とよく言われます。では、観光振興や地方創生、地方活性化のゴールってなんでしょうか。何を持って成功というのでしょうか。

観光客がたくさん押し寄せること。地域の物産品がたくさん売れること。もしくは高くで売れること。

普通はそう定義しますよね。でも、それもあくまで手段。ゴール(目的)は違う。ズバリ、

地方の人口が増えて、補助金なしで自分たちで食べていける仕組みを作ること

です。

分かりやすくするために

地方の労働人口が増えること

をゴールと言い換えますね。

ある成功事例と言われている地域事例の闇

今回、私が衝撃を受けたのは四国で有名になったお年寄りが年収5百万円以上稼ぐことで有名になったある事業の闇の話。


田舎の美しい景観
※写真はイメージです

おそらく、地域活性化の話になったら、誰でも知っている高齢者の成功事例に出てくるまちのお話です。

確かに事業として、ビジネスとしては成功したそうです。でも、人口減少や若者の都市部への流出は止まっていないそうです。


仕事があれば、若者は帰ってくるんじゃないの???

普通、そう考えますよね?

確かに事業は成功した。富を得たお年寄りは増えた。

でも、そのお年寄りたちは稼いだお金を都市部で消費してしまう構造ができてしまった。

例えば、家を建てる。その地域は建築木材でも有名なところ。それらを使って田舎にマッチした観光地にもできるような景観を作り上げることもできた。にもかかわらず、都市部の大手住宅メーカーに依頼してツーバイフォーの最新の住宅を建てる人が増え、景観をダメにしてしまう人も出てきた。

発注をタブレット端末でできるようにした。すると、他の人たちの売上状況が分かるようになり、妬みやっかみが起きるようになった。つまり、近隣同士の仲が悪くなった。あるいは、脱税で目をつけられるような足の引っ張り合いも・・・

人間関係の悪い地域に若い人は帰ってきません。観光地としてもうまくいきません。一つのビジネス事例でせっかく外貨を稼いでも、そのお金を地元で消費し、循環する仕組みができないのです。

ちょっと大げさな事例ですが、イベントや事業を成功させても、生産人口の流出は止まらない、減っていくばかりということは現実としてありえるということ。

そうするにはどうすればよいのか。それは「観光立国の正体」にも書いてあるのですが、もう少し具体的に明日、私の言葉で説明しますね。

まずは

地方でイベントや事業を成功させることは手段であって目的ではない。

最終的な目的(ゴール)は、

生産人口減少を止め、自分たちで稼げる町にしていくこと

ということを頭にとどめておいてください。

コムサポートオフィス代表
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