先日、うちの奥さんが「ジオパークのビジネス活用」というお題で学会誌に寄稿させていただきました。
よーやく原稿を出せました。ふぅ〜…
私のクセでまとめが甘い。
そこは旦那に手伝ってもらって。地方の事業者は人手不足で生活や心に余裕無いから
ジオパークのビジネス活用について
コンサルの立場で若干厳しめな意見を述べました。旦那の宿の話も載せてます、うふっ♡#月刊地理 5月号 pic.twitter.com/XSKHKTyS98
— 今井ひろこ@小さな宿と店の集客を応援したい! (@Imai_Hiroko) 2019年3月11日
はい。私の宿のジオパークフードメニューのお話も掲載されています。成功事例で?!実は・・・
おはようございます!普段は民宿の経営者兼看板親父♪
コムサポートオフィス副代表のガク(@kasumi_kadoya)です!
2010年より「ジオパーク」という活動が始まり、地域における地球科学や風土・文化を深掘りし、学術的な裏付けで地域の魅力を表現する新たな試みが始まりました。
特に食材に対してはジオパーク創成期はとりあえずその土地で食べられるものには何でも「ジオ」をつけ、「ジオ丼」「ジオカレー」といったジオフードが流行りました。最初の頃は「ジオ」と頭につけただけでマスコミにも取り上げてもらえましたし、話題にすることができました。
ただ、時間を経てくると、ただ「ジオ」をつけただけじゃダメ、地球科学的な裏付けをしっかり語らなければジオグルメとは呼べない、なんて風潮へと進化?!しました。
その地域ならではの食材・料理で新グルメを開発
その中で生まれたのが私の地域、私の宿でも始めた『ジオ鍋』でした。
以下が当時作ったジオ鍋のLP(ランディングページ)
詳細はコチラ↓↓↓
https://www.kasumi-kadoya.co.jp/22ryori/05geo.html
下の部分が学術的根拠になります。
この企画は周辺の宿8軒で同時に始めたこともあり、大ヒットしました。マスコミに多く取り上げてもらえたのが大きかったです。
ただ・・・
最初の1年前はマスコミに取り上げられたくさん売れたのですが、2年目には定着するのではなくすぐに下火になりました。
根付いたのではなく、マスコミリリースで一時的に話題になって売れただけだったのです。広告を出し続けば何らかの展開があったのかもしれませんが、小さな民宿8軒で始めたことです。3年目以降徐々に下火に。5年経った時には8軒のうち提供している宿はうちともう1軒程度になっていました。
話題性で盛り上げても、すぐに下火になってしまうのは情報過多の今の時代、益々顕著になっています。
視点を変えて再ブレイク
そんなジオ鍋でしたが、再び脚光を浴びる機会を得ます。あるお客様のひと言がヒントになりました。
このお鍋ってカニもお肉もお魚も食べられるから、好き嫌いのある家族でも安心して頼めるね
そこで、プランタイトルを以下に変更しました。
「カニが食べたい!」「お魚だよ!」「肉でしょっ!」
家族のワガママ叶う★ワクワク3種ジオ鍋
内容は全く変えず、プランのタイトルを変えただけでまた売れ始めたのです。
「食材」というモノ視点から「好き嫌いがあっても家族みんなが満足」というヒト視点に切り口を変えたのです。
安易なグルメ開発は1年しか持たない
このことから実感した事があります。安易なグルメ開発はリリースした最初の年しか話題性を生みません。2年目以降はよほどヒットしない限り売れません。残念ながら、今の時代ヒット商品なんて滅多に出ません。
するとどうなるか。2,3年おきにグルメ開発をしなければならない状態に。
この地域、ご当地丼がいくつあるの?
って状態になってしまう場合もあります。
例えば、同じ兵庫県内でも淡路島の場合、以前淡路牛と玉ねぎを使った牛丼で町おこしをしていましたが、シラス丼が登場し、最近ではサクラマス丼が・・・。個々の丼ぶりを否定しませんが、「話題性」を追っかけると本質を見失う気がしてなりません。
こういった仕掛けは、プロデュースした企画会社が儲かるだけ、地域は企画に踊らされて疲弊するだけで、前に企画した食材がいい加減に扱われている感もでてしまいます。
厳しい言い方をすると、 裏に電博リクルートなどの「仕掛け」の匂いがするものは広告費の切れ目が縁の切れ目となり、続かないのです。
また、先の事例でもあるように、お客様のニーズは「何を食べたいか」ではなく「誰とどう愉しみたいか」ということが重要になってきています。
そういった意味で、「グルメ開発」というのは地域おこしにとって一つのツールではあっても、大きな期待をかけるほどの事にはならないというのが私の正直な感想です。1年後、2年後尻すぼみしてやらなくなる、また別の食材に移ってしまうのであれば、これまでの食材をもっと大切にするとか、この食材で喜んでくれるのはどんなカテゴリーの人たちで、どういったプロモーションをすればよいかと考えていくことの方が大切ではないか。
モノ発想ではなくヒト発想であることが大切です。
話を元に戻して「ジオパーク」という地域活性化の視点で見た場合も同様です。地域にこだわることがモノへのこだわりになってしまうと危険です。
今の時代、どこの地域だってこだわっています。そのこだわりを可視化、言語化する作業としてジオパークの視点は重要ですが、それはあくまで一つのきっかけにしかすぎず、メインとはなりません。
日本には現在44もジオパークがあり、都道府県の数を超えています。どこもこだわりだしたら、こだわることがコモディティ化して行きます。ジオフードもグルメ開発もB級グルメのように量産されてしまい、価値づけが難しくなって行きます。
安易なグルメ開発に頼ってはいけない。
解決のポイントは「モノ」視点から「ヒト」視点。でもそれは地域が頑張ることじゃなく、個々の事業者が知恵を絞ること。自治体や各種団体は話の切り口としてやったことが可視化しやすいグルメ開発を企画するのが好きです。それを個々の事業者がどう「ヒト」視点に変えられるかを意識してみて下さい。
新しいモノを生み出すのではなく、既にある食材やグルメ料理を「モノ視点」ではなく「ヒト視点」で見てみることです。(人によってはこの見方を「コト視点」という方もあります)
ちなみにどこの学会誌で?!それはまた掲載されたらブログかSNSで紹介させていただきますねー
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