一昨日のブログ、昨日のブログと宿業界の話を続けたので今日もやっちゃいます。主に予約サイトのクチコミに関すること。あ、食べログとかその他業界のクチコミサイトでも同じことが言えると思いますので、自分の業界に置き換えてお読みいただければと思います。
おはようございます!普段は民宿の親父、コムサポートオフィスのアドバイザーもやっているガク(@kasumi_kadoya)です。
事業者の皆さん、宿業界の皆さん。お客様の声は好きですか?嫌いですか?
お客様のうれしいお声が自分のやる気、日々の活力になる。なので大好き!!
という人もいれば、
悪いクチコミが怖い。やる気が落ちるのであってほしくない!!
という人もあろうかと思います。どちらも入ってくる方がほとんどでしょうから、まさに一喜一憂。
そんな中よく聞く、特に田舎の事業者さんに多いのは、悪いクチコミで仕事に対する意欲がそがれてしまうのでない方がいい、という声。インターネットはそれがあるからやりたくない、という年配の事業者さんもあるほど。しかし残念ながら、お客様からの感想が文字でWEB上に掲載されるようになった今、避けられないことです。
まずはその対策、心の持ち方についてお話しさせて頂きます。
1.悪いクチコミは10件に1件以下なことを認識する
最初に認識しておくこと。悪いクチコミばかりが集まってくるのであれば、それは改善しなければなりません。悪いクチコミが続くケースで最も多いのは「改善する」と以前クチコミの返事を書いていながら全く改善されていない場合。クチコミを書く人は以前のクチコミを読んでいる人が多いのです。改善できないものは「できない」と明確に回答しましょう。
とは言え、普通に仕事をしている範囲であれば、悪いクチコミ(5段階評価で1や2)が入ることは滅多にありません。平均的なお宿でも10件に1件あるかないかではないでしょうか。
おそらくその他の9件は良いクチコミ、平均点以上のクチコミだと思います。どんな宿泊施設でも、”1”よりも”5”の方がたくさんもらっているはず。
大切なのは、悪いクチコミを書かれた時の心の持ち方です。
たった一人に”1”を書かれたことを精神的に引っ張ってしまう人が圧倒的に多い。残り9人が絶賛していても、たった一人の”1”評価に心はズタズタにされて。
そんな時こそ良いクチコミを書いてくださったお客様の方を向くことです。
例えその”1”評価がもっともな意見であったとしても、それを気にならないと言って下さる”5”評価のお客様もいらっしゃいます。どちらの方のために仕事をしますか?どちらのお客様のことを考えながら仕事をすべきですか?
あなたのことを好きなお客様のお褒めの意見に耳を傾け、良いところをもっともっと伸ばしていきましょう。
10分の1の意見、二度と来ないお客様の意見に心を痛めて、他の9割の大切なお客様に笑顔でおもてなしができなくなるのは本末転倒です。
2.評論家の意見は聞かなくて良い
先日、インバウンド(外国人集客)の話をFacebookで宿友達とやっていた時に、とても腹に落ちる意見をもらいました。トリップアドバイザーなどのクチコミサイトを見ると、外国人と日本人で書く内容が大きく異なるそうです。ザックリいうと
外国人はクチコミで旅の報告をする
⇒思い出を語る場
日本人はクチコミで旅(観光地や宿)の評論・評価をする
⇒評論する場
にしてしまっています。
外国人には自らが楽しもうとする姿勢がある。日本人は誰かに楽しませてもらおうとする。全ての人がそういうわけではありませんがそういった傾向があります。それを証明するのがいわゆる評論家的な書き込みです。
そもそも、多くの人が旅を計画する時に楽しいところを探しているわけです。良くないところを探しているわけではない。でも、人は(特に日本人は)クチコミというと、悪いところを書かないといけない、評論・評価しないといけないと考える傾向の人が多いです。
「良い意見・悪い意見など率直な意見」
って・・・
私は「旅の思い出をお聞かせください」
にすべきだと思います。
上記バナーは業界側がお客様に旅の思い出を語ってもらおうとするのではなく、評論させようと誘導していますね。これも良くないです。旅を評論して楽しくなくさせてしまう流れをこちら側から作ってしまっています。
正直、この手の評論しながら旅をする人たちは、自分で自分の旅を面白くなくしているかわいそうな人たちです。「旅を楽しもう」という姿勢で臨むのと「さてさて、今度行くところはどんなところだ?」という姿勢で臨むのとでは、旅に出る前からその楽しさの度合いは決まっているのですから。
3.悪いクチコミを書く人が来る原因は宿側にある
最後に。これは自らが反省すべき点です。悪いクチコミを書く人を呼んだのはあなたです。
/
えっ?そんなの呼んでいるわけないじゃん
\
と思うかもしれません。人は自分と同じ考えの人のところに同じ考え方の人が集まります。実は私自身、旅をするとついつい他の観光地や宿泊施設を評論してしまう傾向がありました。最初は職業病だ、なんて思っていました。でもある時点で気づいたのです。評論している限り自分自身が楽しい旅はできないし、お客様の気持ちもわからないと。
私の場合、自身が接客する側にもなります。普段から評論、特に悪い点を指摘ばかりしていると自分も「されるのではないか」という気持ちでお客様に接してしまいます。お客様はそれを肌で感じます。宿側がかまえているのが伝わっちゃうんですね。
そういった雰囲気の中で接客されたお客様は、無意識のうちに評論家モードになってしまいます。つまり、お客様を評論家にしてしまうのは宿側に問題があるのです。
逆に楽しそうに接客、心から楽しんでもらいたいと思って接していれば、お客様も楽しもうとされます。評論・評価することを忘れてしまう。つまり、事業者側が最初に接客した時点でお客様を評論家にさせてしまうのです。
お客様を評論家にさせてしまうのは、自分自身が評論家タイプだから
なのです。
お客様に楽しんでもらおう、と心から思っていますか?
「ミスしないように完璧に業務をこなそう」と一生懸命になるよりも、「お客様に楽しんでいただこう」とシンプルに思う方が良い結果となります。
例えば、ホームページやブログで食材や地域のうんちくを語るのも良いですが、そのうんちくでお客様にどんなハッピーがあるのかをしっかり明示しないと、ただのうんちく好きのオーナーです。お客様のハッピーの明示なき単なる自慢発信には、評論家タイプが集まってきます(実は私の宿も数年前までそうでした!!)。
うんちくや情報は発信の仕方を間違えると、楽しみたいお客様に対する共感になってプラスになる場合も、評論家を集めてしまってマイナスになる場合もあるのです。
評論したい人は評論する人の元に集まります。目の前のお客様に楽しんでもらおうという気持ちで接すれば、その時を楽しもうとする人が集まってきます。
「評論家を導いてしまった自分が悪い。次から気をつけよう」
と思うこと。実はこれが心の折れない方法の一つにもなります。
まとめ
最後の3つめは「悪いクチコミで心が折れない考え方」というよりも「悪いクチコミをもらわないための本質的な考え方」でもあります。
悪いクチコミをもらわない一番の方法。それは評論家タイプのお客様を避けること。そのためには自分が評論家タイプにならないこと。自分が旅をする際は、純粋に旅を楽しむこと。お客様と接する時はお客様に楽しんでもらうことに徹すること。また、ブログ等で発信する時も単なるうんちく自慢だけにならぬよう気をつけること。
自分が旅をする時は評論ばかりしていて、以前はブログでうんちく自慢の発信ばかりをしていてその負の連鎖に陥った私の実体験、これまでの後悔(笑)からお話ししているので、このお話には確信があります。
先述した悪いクチコミ、お客様の声で心が折れないようにする3つの考え方を知れば、結果として悪いクチコミをもらわない方法も導かれてくるのです。
クチコミが怖くて
インターネット集客したくない!
そんな方も気軽にご相談ください。
コムサポートオフィス代表
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