今日は宿のお話になります。
今週、空室があるのは昨日だけでした。
後は平日も満室です。
自慢みたいになっちゃいますけど・・・
ただ当地、カニシーズンの中でも3月はお客様が少ないのです。
なので昔から3月は、もっと多くのお客様にお越しいただけるよう考えなければならない月でした。
3月のカニをPR!!
おはようございます!普段は民宿&ダイビングショップの親父、コムサポートオフィスのアドバイザーもやっているガク(@kasumi_kadoya)です。
今日のお話は日本海側、北陸から山陰にかけてのお宿さんにとっては参考になるかもしれませんが、それ以外の地域のお宿さんには参考にならない話かもしれません。
ただ、繁忙期と閑散期の時期を入れ替えて自分に置き換えて考えてみて頂けるかもしれませんので、最初にローカリティを説明しておきます。
繰り返しますが日本海側、越前から山陰にかけては概ね同じ状況だと思います。
繁忙期は夏休み及び11-3月。夏休みはお盆まで。8月下旬は少ないです。実質7月中旬から8月中旬までの1か月のみ。11-3月のズワイガニシーズンに1年の7,8割の売上を確保する、というのが一般的ではないでしょうか。
4-6月はゴールデンウイークを除くと閑散期。9,10月も祭日3連休がある週以外は苦戦。
そんな感じでしょうか。
繁忙期の中でも繁閑がある
11月から3月の間でも忙しい時期とそうでない時期があります。一般的に忙しいのは11,12月。カニ解禁からスタート2ヶ月間ですね。特に前半は降雪の心配がないため、マイカーでカニ旅行をされたい方には人気です。
1,2月も雪見カニ鍋ということで人気があります。ただ去年、今年と大雪による列車の運休等でキャンセルも多かったです。JRから「旅行見合わせのお願い」も出ていました。
そんな中、雪の降る確率が少ないにもかかわらず、3月は最もお客様の落ち込みが大きい。週末は埋まっても平日はガラガラ、という施設さんも多いです。
私の宿も以前はそうでした。
私の母親(女将)なんか、3月は大相撲の春場所(大阪場所)を観に行くことを一番の楽しみにしていて、その頃の平日は休業に等しかったです(笑)。
それがここ数年、3月も1,2月と変わらない集客ができるようになってきています。
閑散期の集客努力をするよりも3月の方がやりやすい
では、なぜ3月の集客が厳しいのでしょうか。
企業が決算月であるから。
5ヶ月間のカニシーズンの中で、3月はカニ漁をしていると認知されてないから。
宿側もラストの月で疲れてきているから(笑)。
3月になると暖かくなり、カニがまずくなると思っているから。
以上を全て当てはめて「春だから」(爆)。
まあ、お客様が来ない理由をあげればキリがありません(苦笑)。
元々、カニって冬のイメージです。
なので、春の陽気の日もある3月は、カニ漁をしていない、もしくはもうこの時期のカニは美味しくない、と思っている人が多いです。
実際はそんなこと全然ないんですけどね。
カニ漁は3月下旬までやってますし、そもそも水温は気温の2か月遅れ。3月のカニが2月までのカニに劣るということはありません。
ただ、気温が温かくなるせいで「カニ鍋が冬ほどおいしく感じない」というのはあるかもしれません。
つまり、気分の問題です。
この状況をひっくり返すのは簡単ではありません。いや、難しいと思っていました。
でもですね・・・
例えば梅雨時期の6月、しかも香住のウリであるカニ漁のない時期。
1年間で最も閑散月です。4,5月もゴールデンウイークを除くと厳しい。
そうなんです。
この4~6月の集客を頑張るよりも、3月の集客を頑張る方が、”カニ”というキラーコンテンツを持っている分簡単なのです。
頑張れば3月の売上を11月や2月よりも多くすることもできます(実体験済)。
なぜならば、11月は6日からスタート。2月は28日まで。
3月の実働日数はカニシーズンの中で12月や1月と変わらないのです。
3月の誘客を増やすために私がやったこと
私が3月のお客様を増やすために行ったことは大きく言って3つ。
(1)雪道運転の不安な方にお勧めした
雪道運転を心配される方、でも列車やバスではなく車でカニ旅行に行きたいというお客様はいらっしゃいます。
そういったお客様には3月に入れば雪道運転リスクがグッと減ることをお伝えし、3月をお勧めします。
ブログでの発信は勿論のこと、お電話にて雪道に関する問い合わせを頂いた際には3月をお勧めしています。
(2)3月がお勧めである理由を繰り返し言った
3月に入るとカニ相場は下がります。これはカニの質が落ちるからではありません。単に需要と供給バランスの問題です。例えば1万円のカニを購入する、といっても12-2月は11月や3月に5千円だったカニが1万円になっている、ということがよく起こります。つまり、同じ金額出しても3月の方が良いカニが買える、結果美味しい、お得ということ。
「何月のカニが一番美味しいですか?」と聞かれた際に必ず答えるようにしています。
この内容のブログは毎年ブログタイトルを変えてリライトしています。
3月のカニ旅行PR及びファンを増やす活動を小まめに行いました。
(3)11月の平日よりも3月の週末予約状況を意識した
以前にシーズン中の週末をまずは満室にしましょうというお話をしました。
11月にカニシーズンスタート!!
週末は満室だけど、平日がなぁ・・・
そう思って11月の平日対策で割引したりクーポン発行したりしていませんか?
私はそれ、あまり意味がないと思っています。
11月の平日が空いている・・・
じゃあ、3月の金土日は?
って見ます。
なぜか?
シーズン中全ての週末が埋まらない限り、直近であっても平日は埋まらない。
と考えているからです。
まず、シーズン中の週末を埋める。
平日対策はそれからです。
この順番を理解していない方が多い。
2,3月の土日が空いている限り、11月の平日の集客なんてできないのです。
逆をいえば、3月の週末は11月、遅くとも12月末までに満室にしておかなければなりません。
この3つの意識付けを3年、5年と続けて行けば3月も満室にすることが出来ます。
今年に関していうと、金土日は1月中旬までに満室。2月に大雪キャンセルされた方が3月の平日にスライド、というのがあり、3月は平日も早い段階で多くの日が埋まりました。
間際対策という言葉はないと思おう
昔のように広告が効果的だった時代は「間際対策」という言葉がありました。でも、今はもうそんな言葉、ないと思った方が良いです。
ちゃんと半年以上前から動いていることが大切。
カニシーズンは5ヶ月間の長丁場。3月は最後の月で気が抜けそうになる時期でもあります。でも、ちょっと待って下さい。そのすぐ後の4月から夏休み前まではどんなに頑張っても集客が難しい3か月間が来るわけです。
もう5か月目だからとお仕事の手を緩めて良いわけはありません。
元々は月末に近づくにつれて春休み、卒業旅行なども増えてくる時期です。
今から何とかするとすれば、確実に週末を埋めること。
少なくとも金・土・日は満室にすることです。
ちゃんと3月のカニの価値を伝えていきましょう。
私の宿も以前は5か月のうち3月が最も売上が低かったのです。
考え方と行動を変えれば、2,3年で予約状況は変わってきます。
そして、まだギリギリ今日は3月上旬。残り3週間頑張りましょう。
(私自身も気を抜かないよう自戒を込めて・・・)