値段の叩き合いの土俵には乗らない。「メタサーチ」は長続きしないと思う

SNS・WEB全般

昨日お話したようにGoogleマイビジネスにおいて宿泊施設は「投稿」機能を使うことが出来ません。

この機能使えれば、様々なキャンペーンやイベント、特別なプラン販売などができるのに・・・

OTAの広告枠になってしまっているのが本当に残念!!


しかもその多くが海外OTAの占有

 

おはようございます!普段は民宿&ダイビングショップの親父、コムサポートオフィスのアドバイザーもやっているガク(@kasumi_kadoya)です。

いわゆるメタサーチっていう比較サイトは今ブームとなっています。


有名どころでは”トリバゴ”とか

とにかく今、勢いがスゴイですね。

でもね。私、この手のメタサーチの寿命ってあまり長くないって思っています。

多分3年後、5年後なくなってるんじゃないかなぁ、もしくは脅威でなくなってくるんじゃないかなぁ、と。

Webの世界は流行り廃りの回転が速いです。

ビジネスモデルは特にそう。

例えば、グルーポンが登場した時、皆さんはどう思いましたか?


半額クーポンサイトの登場は脅威でした

価格破壊が起こる。こんなのが続くと、もうまともな金額で商売できないって恐怖がありませんでしたか?

でも、脅威だったのは登場時のみ。ポンパレはなくなり、グルーポンも脅威に感じなくなりました。

なぜか?フェアじゃない争い、価格の叩き合い、仕組みだけで手数料を儲けるビジネスモデルはすぐに淘汰されるからです。

世の中を仕合せにしている仕組みかどうか

例えば、メタサーチを例にとりますね。

まずはお友達川嶋さんのブログから引用させて頂きます。

比較サイト・メタサーチが、自社予約と国内OTAを殺す日
一見便利そうに見える、その影の部分をお伝えしますちょっと過激ですが、宿泊業にお勤めの方にちょっと考えて欲しいと…

もしメタサーチに掲載されているOTAで予約が成立したら、OTAはメタサーチに手数料を数%払わないと行けないのです。
アフィリエイトと仕組みはほぼ一緒。

メタサーチは特に営業もせず会員も作らず、右から左へ移すだけで儲かると言う仕組みなのです。

特にトリバゴは87%を広告費に投じていますので、特にテレビCMやYouTube広告でその存在を知ったかたもきっと多いんじゃないかな?

ビジネスモデルとして考えた場合、正直消費者に価値を伴わない中抜きビジネスです。

宿泊施設にとってもOTAにとってもこの分の手数料をあげざる得ない。ではこのアップした手数料は誰が負担するのでしょうか。今のところは宿泊施設やOTAが負担しています。でも、これも長くは続きません。発生した費用は最終的にはお客様が負担する構造になります。

昔のように食材が安売りされている時代ではありません。良い食材は適正価格(すなわち決して安くはない価格)で仕入れています。

お客様側に負担がかかった瞬間、市場はそのビジネスが必要かどうかを判断します。

こんなデータがあります。

米国・若年層の旅行予約は「比較より1つのサイトで」、消費は「モノより体験」の意識拡大 ―エクスペディア調査
エクスペディアが米国の各世代について、旅行消費動向に関する調査結果を発表。若い世代を中心に「ブランドより利便性」「モノよ...

米国の若者は、となっていますが、これは近い将来の姿だと私は考えます。今はたくさんの広告効果でメタサーチを使っている人がいますが、よくよく考えたら同じ宿なんです(笑)。

行きたい宿を複数軒から比較しているわけではありません。価格に大差なければ”時間の無駄”なのです。

行く宿が決まっているのに、どこから予約するかをわざわざ調べる手間をかけられているというのは、未来永劫これが続くとは思えない不自然な行為です。

宿側もメタサーチの勢いに押されていますが、結局直販を一番安くするか、安くするOTAを一つか二つに絞って展開するか、あるいは全て同じ価格にするか、の3つのどれかに絞られるのです。

今日はこのOTAが安い、来週はこのOTAが安い、なんてコントロールしている宿は数少ないでしょう。そこまでコントロールできるマネージメントができる宿ならば、自社サイトを最安値にしてそこへの動線を高める努力をします。

結局、お客様は自分が使いやすいOTAを使うのであって、メタサーチで選ばれたOTAをその時その時で都度変えて予約なんてめんどくさいことはしなくなると思うのです。

そもそも、ビジネスとは誰かを仕合せにすることでその報酬を得る行為です。

このビジネスモデル。

世の中の誰も仕合せにしてない

ですよね。

考えれば考えるほど、メタサーチが数年後にもあるって私は思えないです。

GoogleマイビジネスのOTA予約動線も同様です

Googleマイビジネスの予約動線、宿泊施設における空き室情報がOTAに占められており、自社の直予約の価格が出てこない、OTA同士の価格争いになっているというのも自然ではありません。

いや、そもそも競合他社とではなく、自分の宿がOTA同士で価格争いしているのっておかしくないですか?


そもそも金額の違いはプランの違いなだけ
かもしれず同じ条件で価格が違うのか不明

直接宿に申し込めば最安値。あるいは宿が「ここのOTAがいつも最安値で出しています!」って発信すればよい。

OTA同士の価格を競わせ、その広告料が結果としてOTA→宿→お客様負担になっていくのです。

このビジネスモデル動線も5年、いや3年後にまだあるなんて思えません。

売り手と買い手の仲介者は1社が限界

OTA(いわゆる予約サイト)は売り手と買い手の仲介者とも言えます。

その手数料が10~15%です。

ここにメタサーチや広告会社が自動的にさらに上乗せされる仕組みが今、作られようとしています。

その分の上乗せはお客様に行きます。

人気のある宿ほどそうなるでしょう。

手数料はOTA1社分で限界です。ここに乗っかってくるハイエナビジネスは、売り手である宿泊施設が「ノー」と言わなければなりません。

仲介業者がやりすぎると、結局自社サイトから予約をするのがお客様にとってもお得になる仕組みに世の中が勝手になっていくんじゃないかなぁと思います。これは願望ではなく、自然な流れだと思います。

なので私、メタサーチに関してはしばらく様子見で良いかなぁ、と。勝手に淘汰されて行く気がします。それよりも直販がもっと注目を集めるシステムができないかを考えて行きましょう。

無駄な値段の叩き合いや変な手数料UPに付き合わないようにしましょう。

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