先日、非常に興味深く読んだWebコラムがありました。
でもってこのコラムで紹介されていたので購入した本がこちら。
コト消費について深く学ぶ流れなのですが・・・
この本を読んで、”コト消費”と”エクスマ”の違いを私なりの解釈で紐解いてみたいという衝動にかられました。
どちらが正しいとか間違っているという話ではありません。
違うんだ、ということを私の解釈で今日は説明したいと思います。
おはようございます!普段は民宿&ダイビングショップの親父、コムサポートオフィスのアドバイザーもやっているガク(@kasumi_kadoya)です。
「コト消費の嘘」書評
まず、「コト消費の嘘」の書評から。
いや、面白い本でした!!
「コト」をモノが売れる動線にする必要性。
「コトモノ消費」という言葉で表されていました。
「コトモノ消費」とは
コトをモノ売りへと結ぶ動線を作るコツは3つ。
1.お客さんを安全地帯におきつつ、商品の説明をしっかりする。
お客様は「買わされるかもしれない」という不安を取り除かれた状態であれば、商品のことを本当はより詳しく聞きたいのだ。ということは、セールス(売込み)される不安が、お客様に商品の良さを知って下さる機会を失っているということ。いかにセールスされている感のないアプローチができるかどうかです。(例;POPやテレビショッピング、実演販売)
2.徹底的に何かにこだわることによって、現場に「熱」を生み出す。
自社にとって、地域にとってのとんがりに対して徹底的にこだわる。”熱い”現場を作り出すことで、スタッフもお客様も場の空気感に影響されて愛着が生じ、その現場を象徴するグッズが欲しくなってくる。あるいはお客様がその場での消費行動をしたくなる。(例;星野リゾート青森屋の「のれそれ青森」)
3.販売者の写真を貼りだしたりキャッチコピーをつけたりして、人を前面に出す。
商品ではなく、それを売る人にフォーカス。何を売るかではなく、誰が売るかによって商品やサービスに意味ができる。それがコト売り。その人が紹介した商品が欲しくなる。コトモノ売りへと繋がる。(例;れんこん三兄弟、ひまわり市場、文学賞「新井賞」)
※リンクしている中で文学賞「新井賞」のエピソードは特にとても面白いです。おススメです。
コト売りをしようとしているんだけど、実際の販売に繋がらない。地方イベントなどでのあるあるですよね。
どうすれば”コト”をモノ売りにつなげることができるのか。とても参考になる事例満載でした。
更にはストーリーマーケティング(モノガタリ消費)がものすごくわかりやすく書かれていました。
「モノガタリ消費」とは
いわゆるストーリーマーケティングと言われているものが「モノガタリ消費」という言葉で説明されていました。
モノガタリ化とは「建物」「お客様」「従業員」「商品」「企業」等、様々なヒトやモノを主人公化することです。
それにより深い共感が生まれ、「コト」をモノ消費へとしやすくしてくれます。事例としては台湾の「宮原眼科」と「誠品書店」、日本では「阪急西宮ガーデンズ」「有馬温泉御所坊」「土湯温泉」の取り組みが紹介されていました。
また、これらがどうやって広がっていったか。広がるための”熱”の生み出し方は、キャッチコピーの作り方を以下のように分類することでわかりやすく説明されています。
川上コピー・・・企業理念・スローガン・指針等半永久的キャッチコピー
川中コピー・・・キャンペーンコピー・企業ブランド広告等中長期的キャッチコピー
川下コピー・・・CM、チラシ等商品を売るための短期的キャッチコピー
これらがきちんと連動していることが重要です。いや、ホントそうですね。どうしてもそれぞれを単発で考え、実行してしまいがちです。
”コト消費”と”エクスマ”の違い
さて、以上の通り書籍を読んできた上での気づきです。
あくまで私の解釈です。違っていたらゴメンナサイ。
コト消費にせよコトモノ消費にせよモノガタリ消費せよ、主人公はは売り手側にあります。
ケースによってはお客様が主人公のモノガタリもあるのでしょうが、それはあくまでストーリーの中でのお話です。
あくまですべてにおいて売り手の思いや言動に共感した”コト”から生じる消費のことを「コト」消費というんだな、と私は解釈しました。
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エクスマも要は”コト消費”だよね!
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そう見えるかも知れません。
でも、私の中ではエクスマとコト消費、徹底的な違いがあります。
私はこう考えます。
”エクスマ”はお客様が主役である
ということ。
ストーリーの中の主人公という意味ではありません。
主人公=物語の中心人物(大河ドラマ「西郷どん」の主人公は西郷隆盛)
主役=主人公を演じる人(大河ドラマ「西郷どん」の主役は隆盛役の鈴木亮平)
と解釈してみて下さい。
ビジネスに置き換えると、主人公は商品でも企業でもよいのですが、主役は必ず「お客様」でなければなりません。
そのストーリーを体験して、お客様がどう幸せになったか。感じたか。
そこをとことん考えるにエクスマの本質があります。
カニは我が地域のキラーコンテンツ。様々なこだわりがあります。
カニは主人公です。
でも、そのカニを食べて素敵な思い出を作るのはお客様です。
お客様の幸福感から生じた消費。
主役はあくまでお客様。
これがエクスマです。
どちらが正しいとか間違っているというわけではありません。
いえ、どちらも大切です。
ただ、コト消費=エクスマではありません。
これは主人公=主役ではないのと置き換えて頂くとわかりやすいと思います。
コト消費=主人公
エクスマ=主役
です。
言い換えれば
ではなく、
ということです!!
コト消費の考え方、今のトレンドだと思いますが、やはり主役であるお客様がどうとらえるかをとことん考えることこそが、次世代のマーケティングなんじゃないかって私は思っています。
それが”エクスマ”であると。
なぜならば、ビジネスの本質は「お客様を仕合せにするお手伝いすること」にあるからです。
その部分が抜け落ちると、どんなに素晴らしいモノガタリを作っても、商品やサービスは売れ続けませんので。
この解釈、いかがでしょうか。
”楽しい”の考え方について(.2018/1/21 9:28追記)
最近のエクスマでは”楽しい”にフォーカスされることが多いです。
”楽しい”はお客様ではなく自分フォーカスではないか、という反論があるかもしれません。そのことについてはツイートにて補足。
「自分が楽しいとお客様も楽しい」が「自分だけが楽しい」にならないこと。楽しい場に人が集まってくるし、楽しんでいる人には共感が集まってくる。でも、これを自分”だけ”楽しけりゃいいになってしまうと本末転倒。誰にも共感されない。なので「コト」の中心は「お客様」にないといけない。
— ガク@民宿かどや (@kasumi_kadoya) 2018年1月21日
お客様に楽しんでいただくために、自分も楽しむ
です。以上、追記補足でした!!。
コムサポートオフィス代表
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