今年は久しぶりにプロ野球観に行こうかなぁ~
普段サッカーの話ばかりしている私ですが、子供の頃は野球ばかりでした。
小学5年の時、初めて観に行ったプロ野球は西宮球場「阪急vs南海戦」。
山田久志投手先発。最後は加藤秀司選手のサヨナラヒットで阪急の勝利。
あの時の感動からずっと阪急ブレーブスファンでした。
おはようございます!普段は民宿&ダイビングショップの親父、コムサポートオフィスのアドバイザーもやっているガク(@kasumi_kadoya)です。
大学時代は西宮球場がすぐ近く。年間パスポートを購入して時間があれば必ず観戦に行ってました。同世代が清原。西武戦だけは満員大入りだった時代です。
今はもうなくなった阪急西宮球場
※写真はWikipediaより拝借
大学4年生の時、阪急がオリックスに身売りしました。
国道43号線で交通量調査のアルバイトをしている時、阪急ブレーブスの身売りを知りました。
ショックだったなぁ・・・
ほどなく私は就職して埼玉県浦和市へ。
Jリーグが開幕。
野球からサッカーに変わっても、赤いチームを応援するというのは変わりませんでした(笑)。
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じゃあ、オリックスには興味ないのーーー
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ライバルだったバファローズを名乗っていることに対して、さすがに抵抗があります。ましてや、メインスタジアムが神戸から大阪へ。
でも、プロ野球球団の中で自分の潜在意識がどこを応援しているかと聞かれると、やっぱりオリックスなんですね。
そんなオリックスのエース、今や球界を代表するエースの書籍。3年前の本ですが、今年はプロ野球も観に行きたいな、ということで、ようやく読むことが出来ました。
「どんな球を投げたら打たれないか~金子千尋」 ビジネス的書評
前置きが長くなりました。今日は書評です。
オリックスのエースですが、今や球界No.1投手。コントロールが良い?変化球が優れている?どうすごいのかは私、、、その本質はわかっていませんでした。
この本はそんな金子千尋選手の投球術に関する思考を語った本です。
野球本ですが、これをビジネスに置き換えてみるととても面白い。そう、コムサポブログなので、ビジネス的視点で私が読んでみての気づきを3つのポイントでお話ししたいと思います。
1)投手目線と打者目線
まず、この本を通して気づいたのは金子投手が「打者にとって」という打者目線で考えてみる思考を持っているということ。
例えば、変化球。金子投手と言えば多彩な変化球が強みなのですが、投手目線だと変化球というのは大きく鋭く変化してしかもそれがストライクゾーンに入るのが素晴らしい、と思ってしまいがちです。
考えてみると私も子供の頃「侍ジャイアンツ」や「巨人の星」をテレビアニメで見て育った世代です。「魔球」という言葉にあこがれました。
「侍ジャイアンツ」は再放送で何度見たことか…
※画像はKBS京都さんより拝借
一撃必殺技とも言える決め球を持っていることがピッチャーの強み。
ピッチャーほどそう思っているものです。
でも、プロ野球レベルのバッターならば、どんなスゴイ球でも変化球は目が慣れれば打てます。変化球はストレートよりも遅いのですから。
そう考えた時、金子投手にとって変化球の定義とは
ストレートと投げ方もスピードもほとんど変わらず、手元で少しだけ変化するボール
なんだそうです。
バッターとしてはタイミングがあっているのにバットの芯に当たらない、ゴロやフライになってしまう、というのが一番対応しづらいボール。
例えば、スライダー一つとっても、玉の握りの浅深、縫い目への指の置き方で、何種類ものバリエーションを持つことができる。
自分はダルビッシュ投手のようにわかっていても打てないスライダーという決め球を持っているわけではない。であれば、ストレートのように見える小さく変化する変化球のバリエーションをたくさん持つことで勝負しよう、と考えたそうです。
このバリエーションが完成すると、ストレートも「変化しない変化球」として打者の裏をかけるわけです。
つまり、投手にとって素晴らしいボールを投げるのではなく、打者にとって嫌なボールを投げる。このことを徹底的に考えた結果が金子投手の思考にあるのです。
これ、ビジネスに置き換えると
自分がスゴイと思っていることではなく、お客様が欲しいと思っていることを徹底的に考える
ということと真逆ではありますが、思考は同じですよね。
「打者(お客様)の立場にとってみたらどう感じるだろう」
一流の選手、成功者はそう考える思考を持っているということです。
2)アイデアを生むのは当たり前のことをより深く考える発想
では、そういった打者(お客様)目線の考え方がどうすればできるのか。
スプリットボール(高速フォーク)やカットボール(高速スライダー)が登場しだし、投球術が多様化してきた時代に、普通の投手ならば、変化球のバリエーションを増やせば強みになる、と考えるのですが、金子投手は
「小さな変化しかないのになぜ打てないんだろう」
→「小さな変化だから打てないんじゃないか」
と発想したそうです。
これ、当たり前のようでいてなかなかできない逆転の発想です。
なので、よりストレートに近く、手元で少しだけ変化するボールをたくさん投げれる様になろう、と。
これは自分がフォークボールを投げられるほど指が長くない、という短所から生まれた発想でもあるそうです。
出来ないならばできることで考える。
当たり前のことをもう一歩踏み込んでより深く考えてみる。
これがアイデアを生むヒントであることがわかります。
例えば、私の地域では今の時期蟹料理がメインです。
では、”蟹”というだけでなぜお客様がこんなにいらっしゃるのか。
多くの事業者が「蟹は美味しいから」がその理由だと考えがちです。
でも、もう一歩踏み込んで考えてみましょう。
大切な人と大切な時間を共有するする際、その場により大きな幸福感を与えてくれるのが「蟹」という食材である。
つまり、その美味しさが「心を豊かにする食材」ということにたくさんのお客様が訪れる理由があることがわかります。
そうすれば、お客様に何を提供すべきなのかが見えてきますよね。
「蟹が美味しいから」から先に思考が及んでいないと、じゃあ「量を増やそう」「値段を安くしよう」という発想しか生まれません。
3)力まない、どんな場面でも平常心で
最後、3つめのポイントです。
どんな時にも同じ精神状態で思った通りのボールを投げられること。その為に大切なことはいかなる時にも力んでしまわないこと。
自分のペースを守る。「持続力」ではなく「自続力」と言われています。
この本の中に、「田中将大投手は何故すごいのか」ということが書かれています。
彼の凄さはピンチになればなるほどギアを入れ替えてきます。普通の選手ならば、気合が入りすぎて力んでしまうところ。彼はどんな状況でもコントロールを間違えない。気合を入れた時ほどバッターが打てないきわどいコースにボールが行く。自然と身体に力が入ってしまう時に、自分をコントロールできるのが彼の凄さなんだそうです。
つまり、金子投手もどんな時にも平常心で投げられることこそが一番大切としています。
ピッチング時の金子投手
※画像はNAVERまとめより拝借
ビジネスにおいても様々なトラブルが待っています。対お客様であったり、従業員との意思疎通であったり。そんな時、常に感情的にならずに平常心で対応できるか。難しいんです(笑)。これができることが一流であるのはプロスポーツでもビジネスでも同じことなんですよね・・・。
書評まとめ
どんな変化球でもストレートと同じような投球動作で抜群の制球力を発揮する。圧倒的な決め球を持つことよりも、考えて考えて深いところからアイデアを生み出す。
ビジネスも同じだと思います。当たり前の事象の中にどれだけ独自のアイデアを生み出せるか。それは自分(投手)視点ではなくお客様(打者)視点に立ってみることから考えてみる。
この本をビジネスに置き換えて書評した人は少ないでしょうが(笑)、そんなことを思いつつ、今年は金子千尋投手が予告先発の時のオリックスの試合を観に行きたいなぁなんて考えています。
コムサポートオフィス代表
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