今回のイギリス出張で感じた事。
現金なくてもクレジットカードだけで生活していける。
数百円の屋台でも地下鉄の切符代でもキャッシュレス。クレジットカードで購入できます。っていうか、その方が早く買える。
イギリスの地下鉄はTUBEとか
UNDERGROUNDとか言います
おはようございます!普段は民宿の親父、コムサポートオフィスのアドバイザーもやっているガク(@kasumi_kadoya)です。
イギリス滞在4泊5日。結局1万円分ポンドに換金しただけで十分でした。最後は無理やり余った現金でお菓子を買って消費したぐらいです。クレジットカードを利用することがもう既に町の(国の?)インフラになっています。
田舎はまだまだカード使えないところが多い
私の宿では民宿にもかかわらず、もう15年以上前からクレジットカードが使えるようにしています。理由は自分自身がカードをよく使っていてその便利さを知っていたから。
近年はクレジットカード端末もスマホや
タブレットでできるようになりました
が、周囲のお宿さんに聞いてみると当時からほとんど対応している宿がない。理由を聞いてみると
「手数料がもったいないから」
ということでした。
確かに一般的な手数料レートは5%ぐらい。更に現金が入ってくるのが遅いので、わからないでもありません。
ただ、色々と調べているうちに宿の場合は全国規模の旅館組合に加盟すれば低い手数料率の端末を借りられることがわかりました。(但し、カードはVISAとMASTERのみと制限があります)
近年は数日で入金される端末もあります。
カード会社の営業が弱いからかもしれませんが、田舎のお店や宿は驚くほどカードが使えません。
ホームページに「カード利用可」と書くだけで・・・
ビックリしたのは、15年前ホームページのトップに「クレジットカード利用可能です」と大きく表示しただけで、インターネット予約が急増したこと。当時は(今でも?!)クレジットカードが使えても、そのことを隠しているお店や宿が田舎では多かったのです。
手数料分損したくない
という意識が働くからなんですね。民宿でカードが使えるなんて、うちしかなかったのかもしれません。それを経験しているだけに、カード利用不可による機会損失は手数料どころではないというのが私の実感です。
宿に限らず、飲食関係ですと「クレジットカード利用可能」ってなってるだけで選ばれる率が上がります。同じ2軒のお店・宿があれば、私ならクレジットカードが使える方を選びます。都会の方はその感覚が高いです。
クレジットカードの手数料ケチって高い広告代使って集客する・・・。矛盾を感じませんか?
ちょっと具体的に計算してみましょう。
例えば、月間売上1千万円のうち半分がカード決済だったとします。500万円ですね。カード手数料が3.24%だったとします。ざっくり16.2万円です。これを高いととるか、安いととるか。
端末導入も簡単に。支払いも翌日入金で
キャッシュフローも楽になってきました
一昔前のように手数料が5%以上と高い、小規模事業者だと端末を置かせてもらえない、といったようなハードルはなくなっています。個人事業主でも気軽に始められるようになっています。
宣伝広告費として考える
ちょっとした新聞、雑誌の広告でも3万円~5万円します。効果のある広告となれば、10万円以上します。私は「カードが使える」という告知の経済効果は月商1千万円の事業者の場合、CM換算にして月20万円ぐらいの広告レベルに匹敵するんじゃないかって実感しています。
カードが使える、ということで財布のひもが緩くなる経済効果も侮れません。
カードが使えない、あるいはカードが使えないと思われていることで逃しているお客様は手数料を大きく上回る、というのが私の認識です。
目に見える損を気にして、目に見えない損失をたくさん出している。それでいて10万とか20万円とかの広告を出しているのであれば、本末転倒です。
店舗の場合は様々な媒体で「クレジットカード利用可」と記載されることで、検索で選ばれる率がとても高いのです。
価格コムで比較をした際
「支払方法」を必ず確認していませんか?
私は無意識のうちに、支払い方法でカードが選択できるかを見る習慣があります。自分がお客さんの立場でやっていることは、同じ行動をしている閲覧者が一定数いる、ということです。
食べログの絞り込み検索
カードの可否のチェックがあることをご存知でしたか?
ちなみに衝撃の検索結果。
食べログ「豊岡駅」で検索
204軒の飲食店があります。
この中で「カード可」のお店が何軒あるかというと・・・
検索で「カード利用可」にチェックを入れたお客様にとって7分の6の飲食店が存在しないお店になっているのです。
自分はカード決済したいけど、お客様にはさせない。立場が変わるとこれをやってしまっている事業者さん、オーナーさんが多いんですね。
「カード利用可」とするだけで、検索で見つけてもらえる可能性が高まります。事業者側が思っている以上にお客様側はカードの利用可不可はチェックされているものです。
サービス料として考える
カード利用できることは、お客様に対するサービスである。
私はそう認識しています。
例えば、民宿といえど私が営んでいるようなカニ宿だとお一人様2万円ぐらいになります。3世代旅行で来れば10万円以上の支払いです。これを「現金で持ってきてください」と自分が言われたら私は嫌です。旅行にそんな大きなお金を持っていきたくない。
今回、イギリス出張にポンドを1万円しか持って行かなくて済んだのはクレジットカードのおかげ。この便利さを「日本はまだまだだから」ととらえるか、「うちのお客様にも実感してもらおう!」ととらえるか。
何より、お客様に「便利」と感じてもらえるからこそ、次にまたお越しいただけるハードルを下げると私は考えています。
高額にもかかわらず「現金でしか対応しないよ」って言い切ってしまうのは、ある意味自分の売上のことだけを考えていて、お客様の利便性を考えていないことにもなります。
衝撃的なデータその2。飲食店の場合は低価格のお店が多くて、カード利用するほどではないかもしれません。では宿ではどうなるか?
じゃらんネットで「香住・浜坂・湯村の宿泊施設」は98軒登録されています。
その中でクレジットカード利用可能な宿を探したい場合
すると、結果は何軒に減ると思いますか?
98軒→33軒です!
つまり、カード利用可、とするだけで上位3分の1に選ばれるのです。
逆を言えば、「カードが使えない」というだけで下位3分の2の選ばれない宿、存在しない宿になっているのです。
カード不可が3分の2。これこそ田舎の商売の現実です。都会のお客様の動向、気持ちを見ていません。お客様はポイントが欲しくてカードを使っていると思っている事業者さんが多い。違います。旅行で多額の現金を持ち歩きたくないのです。給料日前とかボーナス前とかでも手持ちの現金を気にせずに旅行したいだけなのです。
まとめ
お店や宿がクレジットカードを利用できるというのは、広告宣伝効果もあるし、お客様サービスとしても有効。単なる”手数料”として損をした、とみていてはその本質を見失います。
自分がお客様の立場の際、クレジットカードの利便性を実感したことがあるのであれば、お客様にも同じ利便性を提供しましょう。
コムサポートオフィス代表
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