日本ジオパーク全国大会に参加し、思い出したことがあります。分科会(マーケティングでいうところのワークショップ付セミナー)に参加すると、講演者に対して質疑応答をする時間が設けられます。質問だったり、振り返りだったりするのですが・・・
ある分科会をちょこっとだけお手伝い
朝食会場をセミナー会場へ
質疑応答、振り返りの場であるにもかかわらず、その場を借りて内容とは関係のない持論のPRタイムに使ってしまう人がいます。これ、年配のガイドさんに多い・・・(苦笑)
今はあなたのPRタイムでもないし、あなたの話を聞きたい人はいないんですよーーーー
おはようございます!普段は民宿&ダイビングショップの親父、コムサポートオフィスのアドバイザーもやっているガク(@kasumi_kadoya)です。
久しぶりに古瀬浩史師匠と再会!
「インタープリテーション」という言葉を知ったのは古瀬師匠から。2004年の春、香住にお越しいただき、海辺の環境教育プログラムのやり方をレクチャーしていただき、この年の夏から子どもたちにスノーケリング体験を行うことをスタートしました。
古瀬師匠と出会い、海辺の環境教育、インタープリテーションを知ったことが、NPOたじま海の学校を作るきっかけとなったと言っても過言ではありません。
そんな古瀬師匠とジオパークの世界で再会というのも縁って繋がっています。
進化している「インタープリテーション」
古瀬師匠のインタープリテーション講座を受けるのは10年以上ぶり。以前受講し、その後も自分の中で「インタープリテーションとはこういうもの」と思っていた内容に対し、進化を感じた、いえ、私が時代遅れになってしまっていた考え方が2つありました。
今日はその1つめのお話をしたいと思います。
まず、従来理解していたインタープリテーションの概念です。
自然の伝えたいことを翻訳して伝える
のがインタープリターである
こう、理解していました。多くの方もそうだと思います。
でも、自然が伝えたいことと「知識」としてガイドが伝えることの違いって何でしょう。この境界線が難しい。
多くのガイドがお客様の知りたいことではなく、自分が伝えたいことをしゃべりすぎている。だから、「観光ガイドをつけるのは嫌」という方も少なくありません。ましてやお金を払って無理矢理聞きたくもない話を聞かされるのは苦痛以外の何ものでもありません。
インタープリテーションの手法として、ガイドが言葉で参加者に伝えるのではなく、気づいたり発見してもらえるような工夫をすること・・・
そんな風に理解したのですが、やっぱりそこに違和感があったんですね。
”インタープリテーション”という言葉を介しても、結局知識の押し売りをしてしまうガイドもいるわけです。
でも、今回の古瀬師匠に見せて頂いた図を見て、スゥーーっと理解できました。
インタープリテーションを学ぶ時、ガイドである”自分”を中心に考えてしまいます。
結局自分を中心に置いている限り、ガイドは自然の代弁者としてのインタープリターではなく、自然の代弁者のふりをして自分の言いたいことを言っているに過ぎないわけです。
あくまで主役、中心に置くのは参加者であるお客様。そうすれば、様々な視座があることに気づきます。
参加者が得る情報は自然やガイドからだけではありません。一緒に参加している他のお客様となコミュニケーションから何らかの気づきが得られたり、その人が元々持っている知識や経験もあります。
それらが混在して参加者個々、独自の気づきが生まれるわけです。全員が同じ気づきばかりだったら、それはガイドが知識や情報を押し付けただけかもしれませんよね。
商売・マーケティングもお客様を中心に考えてみる
このお話って「誰」を基準におくか(=視座)でとらえ方、解釈の仕方が全く違うということ。売り手と買い手と世間と競合。マーケティングに置き換えても全く同じことです。
商品の良さをお客様に伝えるのが
売り手の役割という解釈を疑ってみる
「価値を伝える」とどんなにリキんでも、結局それは売り込みです。
マーケティングの場合は売り手の”自分”ではなく、買い手の”お客様”を真ん中において考えてみる。
お客様を中心にして考えてみないと、価値の本質が伝わらないことがわかります。
聞きたくもないウンチクを無理やり話し続けるガイド。これって欲しくもないものを売り込み続ける販売者と同じことですね。
以上、今回は「インタープリテーション」という考え方を知らない、初めて聞いた、という方もいらっしゃることを想定した入門編の、しかもワーク付きでたった3時間のセミナーでしたが・・・
私は、他の参加されていた皆さんと違ったところで感動していましたf^^;
さて、気づきはもう一つあります。
「テーマ」と「トピック」の違いについて。
これもマーケティングに置き換えてもお話しできる内容ですので続きは明日。
コムサポートオフィス代表
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