今日はこれから伊丹空港に向かいます!
はい!日本ジオパーク全国大会に参加するため、秋田に向かいます。
本日は秋田市内泊です。
明日、現地全国大会でお会いする皆さま、よろしくお願いします!!
おはようございます!普段は民宿&ダイビングショップの親父、コムサポートオフィスのアドバイザーもやっているガク(@kasumi_kadoya)です。
今日のブログはある新聞記事を読んで感じたこと。
今こそ、きちんと伝えることに責務を持たないといけないな、と思ったお話です。
但馬牛って神戸牛より劣るの?
昨日の神戸新聞で以下のような記事がありました。
メニューに表示した「神戸牛フィレ肉」を注文した顧客の一部に、格付けが低い「但馬牛フィレ肉」を提供していたと発表した。判明した偽装は2016年4月から今年10月15日までの約3200食分。正規料金との差額は約1千万円とみている。
これ、取り方によっては但馬牛の評価をものすごく下げていますよね。
神戸市内で会見した曽輪佳彦兵庫県本部長は「神戸ビーフの信用に傷つけ、多大なご迷惑をおかけしたことを反省し、おわび申しあげます」と謝罪した。
いやいや、社長。これむしろ、但馬牛の信用を傷つけましたよ!!
まず「神戸牛=但馬牛」ということを多くの方に知っていてほしいです。
但馬牛は肉質の良い遺伝子を持っている
但馬牛の中で霜降り度数の高いランクのものを神戸牛と言います。霜降りが多くなれば総じて高価になります。なので格付けが高い、低いという表現は、一般の人にとってはそうなのかもしれません。
でも但馬牛は但馬で、神戸牛は神戸で蓄養していると思っている人結構多いんですよね。神戸市内に神戸ビーフの牧場はないはず(笑)。そもそも神戸牛(こうべぎゅう)というお肉はあっても、神戸牛(こうべうし)は存在しないのです。
なので、この記事で誤解してほしくないのは、JA及びこのレストランは
産地を偽ったのではなく霜降りの等級を偽った
のです。
蛇足ですが、特産松坂牛も但馬牛です。
特産松坂牛の定義
但馬(兵庫県)系の黒毛和種を素牛とし、松阪牛生産地域において900日以上肥育されていること
私たちの地域の飲食店や宿泊施設は「但馬牛」をPRしています。その際、「神戸ビーフや松坂ビーフの素牛」であることをPRしたりもします。
日本人の霜降り信仰、「霜降り=脂」の良いお肉ほど高価になる、という流れの中でいえば、残念ながらこの記事は間違ってはいません。我々が迷惑しているだけで。
でも、我々が迷惑しているのはただ単に「但馬牛」というネームバリュー、神戸ビーフや松坂ビーフの素牛であるというブランドにあぐらをかいて、但馬牛本来のPRポイントをちゃんとアピールしてこなかったからではないでしょうか。
今こそきちんと伝える責務を持とう
「風評被害だ!」
神戸新聞をバッシングすることはできます。
しかし、売る側、PRする側である我々もどれだけ但馬牛や神戸牛について理解し、但馬牛の良さを最大限アピールしてきたでしょうか。
例えば、但馬牛の良さ、もっと言えば神戸牛と比べてどこが良いのかを我々はきちんと説明してきたでしょうか。
今後、但馬の飲食店、宿は2種類のやり方を真剣に考えた方が良いかもしれません。
(1)神戸牛相当の霜降り肉を但馬牛と言って販売する。
流通的には同じ但馬牛でも「神戸牛」と言った方が高くで売れます。それを地元をリスペクトして「但馬牛」として販売する。例えば、上田畜産さんの「但馬玄」は神戸牛クラスのお肉。但馬玄(神戸ビーフ)って書いてありました(笑)。
城崎温泉のいろりダイニング三國さんは
但馬牛専門店レストランとして
神戸ビーフ(但馬玄)を出されています
(2)神戸牛は脂の味。 「但馬牛は脂ではなく肉の味で勝負する」と定義する。
霜降り、というのは”脂”です。確かに甘い。でも、それが肉本来の味をわかりにくくしている。お肉の美味しさを感じるならば脂身が少ない方が良いです。
田中畜産の放牧敬産牛肉『ひなこ』
最近霜降り信仰が否定されつつあります。今後但馬牛をPRしていくならば、(2)をもっとPRしていくべきだと思います。等級が低いからマズいってわけではありません。
但馬のサービス業の人でも「但馬牛=神戸牛」ということは知っていても、但馬牛が安いのは神戸牛の生産地だから安い、ぐらいで理解している人もいらっしゃいます。
それって
「なぜ香住のお魚は美味しいんですか?」
「それはね。海が近いからだよ」
レベルの知識とボキャブラリしかないのと同様です。
霜降りが少ないから安いのは事実です。神戸牛と名乗れないお肉を但馬牛と名乗って販売しているのも事実。
でも、
今こそ神戸牛、松坂牛と全く同じ素牛で、脂分控えめ、ヘルシーでお肉の味を味わうことができるのが但馬牛
と定義していいんじゃないかと思います。
今こそ、但馬牛本来の価値をPRするチャンスです!!
ちゃんとそういった本来の良さを紹介すること。素牛としてのお肉の美味しさを味わう価値を我々飲食としての提供者がしっかりと伝えていく努力をすること。
地元の飲食店、宿泊施設がそれぞれ伝える責務を持つ事が大切なんじゃないかと思います。
今やWEBやSNSによって個人が発信できる時代です。他人まかせではなく、個々がしっかりポリシーと誇りを持って地場産品を販売していきましょう。
コムサポートオフィス代表
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