宿泊プランの作り方のお話を長く続けていましたので、質問もいただきました。
値引きはダメってことですが
クーポン、ポイント10倍、バーゲン値引きなどもやらない方が良いのでしょうか
という内容。
答えになるかどうかわかりませんが、”考え方”をお話ししておきますね。
OTAじゃないけどヤフーショッピングの
ポイント10倍の画像が面白かったので
おはようございます!普段は民宿&ダイビングショップの親父、コムサポートオフィスのアドバイザーもやっているガク(@kasumi_kadoya)です。
私は一切の値引き系キャンペーンを止めました
まず、私はどうしているか。以前よくやっていました。割引クーポンとポイント10倍は無条件でやっていた時期もありました。実際、それなりの集客効果もあったと思います。
私が値引きを止めた理由は
「8室の宿にとって値引き集客は費用対効果にあわない」
と判断したからです。
私の宿が50室とか100室であれば、まだやっていたかもしれません。
特に予約サイトの「月いくら支払えば期間中は何組でもクーポンで〇円引き、ポイント10倍」といったパターンのものは客室数が多くても少なくても一定金額がかかります。部屋数が少ない宿ほど費用対効果は低いです。
キャンペーン参加料と手数料、ダブルで利益が減るわけです。小さな宿が月20件、30件以上そのキャンペーンで新規顧客を得るというのは非常に厳しい。
であれば、既存のお客様は普通の価格で、新規のクーポンやポイント10倍に気づいたお客様だけが得をする、というやり方は正しくないんじゃないかと私は考えています。
私がこれらを止めた理由はもう一つあります。それは
「キャンペーン動線の新規見込み顧客は不要」
と考えたからです。この部分、とても大切なので説明しておきますね。
その値引きのメリットを考えてみよう
そもそも、値引きをすることによる宿側のメリットって考えたことありますか?お客様にとってではなく、宿側にとってです。私は2つあると思います。
(1)転換率が上がる
値引きやポイント増が予約の決め手になる。安くすればお客様が来る。お得感を出せばお客様は予約してくれる。そう思っている事業者さんは多い。まあ、何軒かの中から最後度の宿にするかで背中を押すきっかけにはなるかもしれませんが・・・。私は自分が旅行者としてビジネスホテルを探す時、行きたい宿を決めて、そこがクーポンやポイント10倍をやっているかどうかをチェックします。でも、そのクーポンを使っても直予約の方が安かったりするので、あまりこの手のクーポンは使いません。
クーポンで転換率が上がると思っているのって、売り手側だけで、現実はそこを決め手にしているお客様は少ない気がしています。
(2)動線が増える
では、この手の値引キャンペーンに参加するメリットって何でしょうか。チラッとお話ししましたが、キャンペーンの特集ページに参加できることです。例えば、ポイント10倍ならばポイント10倍が使える宿ばかりが集められた特集コーナーがあります。宿泊が経費で落ちるサラリーマンの人などは、少々高くても会社の規定料金内であればポイント10倍やクオカード付プランなどをチョイスするでしょう。
どんなに素晴らしいプランタイトルをつけても、どんなに素晴らしいおもてなしをしたとしても、プランの存在を知られなければ予約は入りません。売れません。少しでも動線を増やすという意味で、キャンペーンに参画するというのが、この手の値引を行う一番のメリットであると私は考えています。
値引したからお客様が来るのではなく、
特集ページからの導線が増えた分露出が高まって予約が入る
のです。
もちろん、その特集ページは「値引き」がフックになって閲覧者が集まってきているのですけどね。
でも、この特集ページに掲載されたことがフックになっていることには違いありません。
費用対効果を考えよう
もしも私の宿の客室数が多ければやるかもしれない
といったのは、「費用対効果」で見ましょうということです。
例えば、キャンペーンに参画するコストが1万円だったとします。それで10組のお客様が入れば1組当たり千円の効果です。50組入れば1組当たり2百円です。
2百円でお客様を千円引きにする、ポイント10倍にする、となったら悪くはありません。むしろ、既存客も含め、お客様に積極的に使ってもらうのも良いでしょう。
でも、客室数の少ない宿はそんなうまくはいきませんよね。
やっぱり、新規顧客が欲しくてやっているはずです。
要は動線を持っているかどうか
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それでも、お客様が少ないから参加するしかない!
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そう言われる宿泊施設さんもあるかと思います。
実際、「特集ページに載る」ことで考えれば、普通の広告よりも安価です。
特集ページに参画することは動線を増やすことが一番のメリット。高価な広告に出稿するぐらいであれば、私もこういったキャンペーンに参画した方がいいよ、とお勧めします。
先にも述べましたように私が参画しない一番の理由は
「キャンペーン動線の新規見込み顧客は不要」
と考えたからです。
いわゆる価格フックの新規顧客を呼び込む動線は排除する、と決めたのと、ブログやSNS等、広告やキャンペーンに頼らなくてもお客様に情報が届く手段を自社として持っているからです。
私の場合、ブログからのアクセスが安定してきた
のでWEBでの動線の中心はこれでOKと判断した
闇雲に否定しているのではなく、他の動線が作れるまではこういったキャンペーン動線に頼るのも一つの方法です。事実、私も以前は頼っていたのですから。
今、自分のサイトに訪れるお客様の導線はどれぐらいあるのか。それが足りているか。判断のポイントはそこです。
それによってこれらのキャンペーンに参加するかどうか決めましょう。この点に関しては私がやっていないから間違っているというわけではありません。
コムサポートオフィス代表
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