興味深い記事を発見しました。
俺が撮影したノルウェーの漁業組合の組合長のインタビュー。漁業補助金についても質問をしました。「補助金は必要な変化を妨げて、漁業をダメにする」というのが、ノルウェーの漁業関係者の共通認識です。https://t.co/eIyTznzI23
— 勝川 俊雄 (@katukawa) 2017年8月22日
リンク先はYOU TUBEです。
補助金についての考え方がビックリです。
おはようございます!普段は民宿&ダイビングショップの親父、コムサポートオフィスのアドバイザーもやっているガク(@kasumi_kadoya)です。
ノルウェーの漁業組合の組合長さんのお話
以下の動画。
補助金についての部分が興味深いです。
ノルウェーの漁業者は国から補助金をもらうのではなく、政府に資源の使用料を払います。
補助金の消滅が、漁業の発展に寄与したと考えますか?
そう思います。補助金をもらっていた時代より、補助金のない今の方が漁業は良いです。
ポイントは
1.ノルウェーでは国から補助金をもらうのではなく、逆に国に対して資源使用料を支払う
2.補助金をなくしたことで、漁業は良くなっていった
の2点です。
補助金って実は新たな事業もアイデアも生み出さない。むしろブレーキになる。私自身そう思っていたので、上記の動画には納得でした。
補助金のデメリット
上記の漁協のお話に限らず、補助金を得て何かをするというのはメリット・デメリットがあります。私が感じるデメリットを3つ挙げます。
1)アイデアを生み出す能力が失われる
アイデアというのは、資源が限られた時に創意工夫を考えることで生まれます。
「お金があれば〇〇できるのに」
という発想からはアイデアも行動も生まれません。
「お金をかけずに出来ることからやって行こう」
という考え方をする人しか商売はうまくいかない。
人はお金がない部分をアイデアでカバーしようとします。
努力しないで得られたお金からはアイデアが創出しません。
私は経験則でそう感じています。
制約条件があるほど、新しいアイデアが出る
2)行動を継続する習慣が失われる
自分のビジネスを継続させる原動力は何でしょうか。誰かに喜んでもらえる、その対価として報酬がもらえることにあります。その報酬の利益で事業を継続していく仕組みを作らなければなりません。補助金分が利益になっていたり、赤字補てんになっていてはダメです。最初のスタートダッシュの時だけならばまだ良いのですが、継続して補助金をもらう習慣をつけてしまうと、利益構造を作らず、補助金に頼った事業運営しかできなくなってしまいます。
3)補助金を作った人、 とってきた人が英雄になってはダメ!
事業の場合はないかもしれませんが、自治体や組合などの場合、補助金をとってきた政治家や組合長が英雄になってしまう傾向があります。
本来、英雄となるべき人は新たな事業を起こした人、利益を生み出す仕組みを作り出した人です。補助金や助成金を作ったり引っ張ってきたりした人は何も偉くはありません。むしろ、地域の人たちの”考える力”を枯渇させる老害になっている場合もあります。
補助金を受け取る場合の考え方
それでも、具体的にあと少しお金があればこんなことができる、それは地域を、業界を活性化させる素晴らしい取り組みとなるはず、と思われる場合は、補助金を活用するのも一つの方法です。
まず、補助金の定義を知らない人が意外に多い。
補助金とは「新たな事業の創造」のために出されるものです。今実施している活動、事業を補てんするために出されるものではありません。
わかりやすくいえば、
補助金、助成金で新たな事業を起こし、その見返りとして近い将来「税金を納める」という形でお金を返してくださいね
ということです。
補助金とは国にとっては”投資”です。もちろん、福祉や教育関係で利益が出ないとわかっていても補助金を投入しないといけないケースもあります。少なくとも商売における補助金は、その事業によって税金という形で投資に対する報酬が国にも帰ってくることが期待されています。
補助金=お金をもらえてラッキー
ではないのです。
だから、既にある事業、赤字補てんに対して補助金は出にくい。
新たな価値、利益を生み出す事業に対してしか補助金は与えられない。
もっと言えば、その新規事業、きっとうまくいくだろうけど、補助金を投入すれば利益のバックがもっと多くなることが期待できる、というケースにこそ補助金を投入すべきです。
あなたが得た補助金で新たな事業は起こせていますか?
その事業で利益を生み出していますか?税金は納められそうですか?
税金はとられるものではなく納めるものです。
「補助金」の存在意義。頼る前にしっかり考えてみましょう。
コムサポートオフィス代表
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