昨日のブログを読んで
年齢層の高い楽天会員の方がじゃらんnet会員よりも対応しやすい、という印象を持たれた方があったようです。
あるいは、
「やっぱりガクさんはじゃらんnetよりも楽天トラベルの方がおススメなんですね」
という意見も耳にしました。
一概にはそうではありません。
楽天トラベルならではといえる問題点もあります。
おはようございます!普段は民宿&ダイビングショップの親父、コムサポートオフィスのアドバイザーもやっているガク(@kasumi_kadoya)です。
昨日のブログのお話。
・じゃらんnet会員の方が楽天トラベルよりも若年層が多い。
・じゃらんnetはポイントが2%、そのメリットをフックに集まってきている会員層の傾向がある。
この事象だけ捉えると私がじゃらん会員(PONTA会員)よりも楽天会員の方がおススメ、と言っているかの如くに聞こえてしまいます。
公平性のために?!楽天会員の問題点、更にはこの問題点から見えてくる今後のネット予約における問題もお話ししたいと思います。
私は楽天会員、というか楽天トラベル会員の傾向というものもあると考えています。もちろん、全ての会員が、というわけではありません。あくまで傾向として感じることです。でも、それは今後全ての予約サイトで同じような問題が起こってくると感じています。
楽天トラベル=ビジネスユースから始まっている
まず、元々の成り立ちから。”旅の窓口”をベースにビジネスホテル向けの客室提供から始まっているのが楽天トラベルです。レジャー雑誌じゃらんで観光向けに特化してスタートしたじゃらんnetに比べてお客様の利用の仕方に差を感じます。
そんな楽天トラベル会員の問題点は何か。ズバリ、会員さんもビジネス宿泊の予約の取り方をレジャーでも同じようにしていることです。
具体的に言うと、人気日の早期予約しておきながらの間際キャンセル、特にキャンセル料のかからない間際でのキャンセルの多さです。
例えば、ビジネスマンが利用するホテルは当日販売も普通にやっています。また、夕食付ではないので、事前の仕入れや仕込みも不要。なので、間際でも予約を受けられますし、予約していて来ないのは困りますが、前日や前々日のキャンセルに困ることはさほどありません。当日販売でカバーできます。
しかし、レジャー旅館やホテルは間際予約や当日予約というのは少ない。料理をウリにしている宿だと、場合によっては当日予約だと食材が手に入らずお受けできない、ということも。数日前のキャンセルですと、既に食材を手配してしまっているということもあります。
なので、レジャー系の旅館、ホテル、民宿からすると、ビジネス系のホテルのように予約とキャンセルを気軽にされる、特にキャンセル料のかからない間際になってからの大口のキャンセルは非常に困るわけです。
こんな奇跡はなかなか起こりませんよね・・・
ビジネスユースの方の利用が多い、旅慣れている楽天トラベル会員さんだからなのか、この間際キャンセルが多いのが楽天トラベル会員の傾向。日本の予約サイトですと、現時点ではじゃらんnetその他の会員よりも楽天トラベルで顕著にみられる傾向のようです。(海外の予約サイトも同様の傾向があります)
とは言っても現時点で、であり、今後どの予約サイトからのお客様でも同じような問題はドンドン生じてくるのではないかと感じています。
楽天会員は日本のネット通販、ネット予約におけるオピニオンリーダー的な存在です。なので、ネット販売、ネット予約特有の問題が最初に生じてきているのではないでしょうか。
今、旅館や民宿で問題になってきていること
ずいぶん前に予約をされたお客様が、間際になってキャンセルをされる、という問題。
近年宿業界では本当に多くなってきています。私の宿でも例外ではありません。
例えば、当館の場合。
楽天トラベルで8月13日10名様4部屋の予約が入りました。
それが7月28日にキャンセル。
7室しかない当館で半数以上のお部屋を予約されていて、半月前にキャンセルです。まだ、半月ありましたので、結果その後すぐに満室になりました。(勿論、当日までわかりませんが)
でも、これがキャンセル料のかからない1週間前とか3日前直前にされたら、と思うとゾッとします。
これを書いている時にも8月12日を10名で予約されたお客様のキャンセルが入ってきました。。
ご予約をいただいていたのは5月です。
1室利用のお客様のキャンセルならば入れ替わるだけなのですが、複数部屋利用のお客様の場合、その後4室1組が3組利用へ、3室1組が2組利用へ、とかとなってしまうと人手不足の昨今、従業員の増員から来るシフトも変わってきて大変!!
8月12日予約のお客様が8月4日にキャンセルをされた。おそらくこれは当館がキャンセル料のスタートを1週間前に規定しているため、キャンセル料のかからないギリギリでのキャンセルをされてこられたのだと思います。
もちろん、ギリギリにキャンセルをされたのは偶然かもしれませんし、どうしても外せない問題が生じてキャンセルをされている場合もあります。
当館では以前3日前からキャンセル料がかかるようにしていたのを1週間前から、に変えたのも最近のことです。
ただ、近年は予約サイトから人気日に複数のお部屋を押さえ、キャンセル料のかかる前ギリギリにキャンセルをされる、ということが増えてきています。これは当館だけでの現象ではないようです。
もう、キャンセル規定が1週間前からでは済まなくなってきています。
ネットで簡単に買い物ができる。そうなってくるとネット通販の如く購入とキャンセルを機械的にやってしまうことが当たり前の世の中を作ってしまいます。
これはお客様、ネットの会員制が悪いとかではなく、便利に予約とキャンセルができるようになったという世の中の流れに適応したやり方に変えていかなければならなくなってきているということです。
今後、宿業界はどうすればよいか?
早くからお部屋を予約されて間際にキャンセル。
これを防ぐにはどうすればよいでしょうか。
予約をした時点でキャンセル料が発生する仕組みにする
という方法もあります。
例えば、列車の切符は予約で購入できますが、取り消す場合220円の取り消し手数料が発生します。
飛行機の場合は早割だとキャンセルすると金額の30%以上を取消料として徴収されます。(私は一度、1ヶ月間違えて早割チケットを購入してしまい、日程変更するのに1万円以上かかったことがあります・・・T^T)
コンサートやスポーツ観戦のチケットは・・・。購入した時点で行けなくなったら自己責任です。誰か代わりに行ってもらう人を探すしかありません。
宿泊予約も予約した瞬間にキャンセル料が発生する仕組みにする必要が出てくるのではないか。
実は、既にもうそういったホテルさんが出てきているのです。ビックリなのは、旅館ではなく、夕食を伴わないホテルで始まっているのです。
しかも、予約した瞬間にキャンセル料100%です。
今後、ホテル、旅館問わずにこの方向へ進んでいくのではないか。
私はそんな風に感じています。
宿業界の皆さん、キャンセル料って間際でないととれないと思っていませんか?
そのキャンセル料も簡単に徴収できないと思っていませんか?
明日はこの続き、予約した瞬間にキャンセル料が発生する仕組みについてお話ししたいと思います。
楽天トラベル、楽天会員をやり玉にあげましたが、私も楽天会員で楽天カード使っていますf^^;
海外の予約サイトが入り込んできて、多かれ少なかれこの問題はもっともっと大きくなってくると思われます。どこの予約サイトのお客様が、という問題ではなくどんどん広がってくるでしょう。我々事業者側もしっかり考えていかなければなりません。
コムサポートオフィス代表
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