「グルメ開発+プレスリリース」の手法では地域も宿もうまくいかない、続かないというお話

セミナー・講演会開催

楽天トラベルEXPOでのお話を続けたいところですが、一昨日京丹後市商工会でお話させていただいたことが、楽天トラベルマイスターを受賞するためのメソッドだったので、このお話のフィードバックをさせていただきたいと思います。


京丹後市商工会さんにて

 

おはようございます!普段は民宿&ダイビングショップの親父、コムサポートオフィスのアドバイザーもやっているガク(@kasumi_kadoya)です。

今回、京丹後市商工会さんからコムサポートオフィスへのご依頼で、宿泊プランタイトルの作り方セミナーを開催させていただきました。

現役事業者の話を、ということで90分の中、私も30分だけお話することに。私の体験談とともに宿泊プランタイトルの作り方、それも楽天トラベルマイスターのキャッチコピー賞の取れるレベルでのプランタイトルの作り方、考え方のお話を私の体験談からさせていただきました。

ある一つのプランのビフォーアフターのお話です。

「グルメ開発+プレスリリース」で作ったプラン

2010年、私の住んでいる地域、山陰海岸が世界ジオパークに認定されました。この時、世界ジオパークバブルというのがあったんですね。「世界ジオパーク認定記念」という冠をつけたプランや商品を作ってプレスリリースすれば、マスコミに取り上げてもらいやすい、という時期があったのです。

私もジオ鍋というトリプル鍋を地元の宿8軒で組んで行いました。


ジオパークをPRできるジオ鍋を開発


ジオの恵み、この地だからこその理由付け
を行うことで、取り上げてもらえた

プレスリリース効果で最初の一年、たくさんの予約が入りました!!

が、長くは続かなかったのです・・・

2年目になると急激に予約が落ち込み、その後ほとんどジオ鍋プランでの予約は入ってこなくなりました。

なぜ、急激に落ち込んだのか。

話題性で集客するプレスリリースは、打ち上げ花火で終わってしまうことが多いからです。

また次の打ち上げ花火が上がると、お客様がそっちへ移行してしまい、こちらも再度次の打ち上げ花火を用意しないといけなくなってしまうからです。

事実私の集落もこの時、次は”香住丼”というジオ丼で再びプレスリリースを行っていたんですね。

お客様のハッピー、負の解消にフォーカスしよう

エクスマを学び、ジオ鍋プランでの予約がめっきり少なくなったころ、久しぶりに入ったジオ鍋プランのお客様から衝撃的なプラン選定理由を聞いたのです。

うちの家族は食べたいものが違うので、3種類の食材を食べられるこの鍋はとても助かるよ

と。

その言葉をヒントにプランタイトルを変えてみたんですね。それが以下のとおり。


上が最初の2年間のプランタイトル。
下が新たに変更した2013年以降のもの。

そうなんです。世界ジオパーク認定や、食材へのこだわりにフォーカスしたプランタイトルから、家族のハッピー(幸福感)、負の解消にフォーカスしたプランタイトルに変更したのです。

これにより、またこのプランへの予約が安定して入ってきました。

お客様は自分たちが楽しみたい、ハッピーになりたくて旅行をされます。宿側、地域側のこだわり、アピールは正直、どうでも良いのです。

もちろん、商品のこだわりやストーリーは大切です。作っておかないといけませんし、いつでも語れる準備はしておかなければなりません。

でもそれって、お客様が知りたいタイミングで提供するものであって、売り込みに使うのって今やどこの宿も、どこの地域もやっていることなので、効果がないんですね。


◯◯◯版「美食観光」のコンセプト
◯◯◯のところに京丹後、香美町、淡路島、
どこの地域名を入れても同じ

このことに気づいた私は、以降積極的にプランを食や地域のこだわりではなく、お客様の体験やハッピーにフォーカスして入ったんですね。


それにより2年連続で
キャッチコピー賞を受賞しました

この話、もうお分かりですね。

そうなんです。プランタイトルのつけ方にエクスマの考え方を取り入れたのです。


「モノ」=食材ではなく「体験」=幸福感

以上のお話を30分させていただいた後、具体的な体験価値のあるプランの作り方の解説とワークを今井ひろこが60分行い、90分の講演を終えることができました。

食材や地域性にこだわってプレスリリースをすると、一瞬だけ盛り上がります。結果が出ます。でも、それを繰り返さないといけない自転車操業が永遠と続きます。

どうすればお客様にまた来ていただけるか。お客様はハッピーになれる場所、快適になれる場所を求めてらっしゃるのです。

「◯◯という食材があるから」は、手段やきっかけであって、本当の旅の目的ではないのです。

聴講されていた皆さんの反応がものすごーく良かったのを実感しました。この考え方とプランの作り方。どんどん広めていきたいと思います。


今回、私もノリノリでお話できました♪

 

コムサポートオフィス代表
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