今回は、2022年4月28日配信のGoogleビジネスプロフィール ヘルプコミュニティダイジェスト【気になる質問ピックアップ】で取り上げた、登録したURLが原因で停止した件について解説します。
ビジネスプロフィールに登録する「ウェブサイト」に公式サイト以外を登録する方もいて、その際に停止されるケースや、変更が認められないケースがありますので、今回URLについて取り上げました。ちなみに今回のご質問では、回答のやりとりをしていく中で、LINE公式の友達登録のURLをウェブサイトに指定していたのが原因だったということでした。
2021年1月から、Google ビジネスプロフィール ヘルプコミュニティダイジェストというYouTubeチャンネルを開設しており、現在は月1回配信しています。これはGoogleビジネスプロフィールを広く知ってもらい、適正な運用をしていただくためのプロダクトエキスパートの活動です。
進行と配信をGoogle ビジネスプロフィール プラチナプロダクトエキスパートの私が、解説はGoogle ビジネスプロフィール ダイヤモンド プロダクトエキスパートの永山卓也氏が行っています。また、今回はGoogle 広告 プラチナ プロダクトエキスパート 田中広樹さんをゲストにお招きしています。
質問:「プロフィールを変更したら停止になりました」
「ウェブサイト」の登録に対する考え方
「停止」が昨年秋から増えている?!
今までは停止される要件が曖昧で、GBP(Googleビジネスプロフィール)は長い間、ガイドライン違反としてビジネス名にキーワードを盛り盛りに書いたような、明らかに違反するものだけをピックアップして停止することがよくありました。しかし、最近の流れとして、違反行為をしての停止以外にも、普通に使っていて問題無いと思っていても、なぜか停止されることが去年の10月頃から増えていいます。
10月にアルゴリズムなどいろんなものが変更され、その一つとしてスパムや判定基準が大きく変動しており、ずっと運用していると明らかに以前とは全然違う状況がわかります。その一つが「停止」の条件で、今までは問題視されなかったものが問題視されるようになってきています。それは「停止」ではなく「オーナー権限を外される」、今まで普通に使っていたのにログインしたらオーナー権限が無くなっていた、という話もあります。
オーナー権限が無くなってしまうケースも
オーナー承認の際に、ハガキが送られて受け取った、或いは電話承認をしました、というのは信用の度合いを表すもの。その情報を登録した後に、住所や屋号をすぐに書き換えたりしたら「認証した情報ってどうなの?」という話になります。海外では、自宅で最初登録して、その後、全然違う場所に情報を書き換えるのがスパムの温床でした。なので、ある程度プロフィールの変更をした場合には、オーナー権限が外されたり、停止する条件が広がる傾向が見られます。
異なる仕組みのURLに飛ばすことが、停止を引き起こす
停止になるケースやオーナー権限を外されるケースは、それまでポリシー違反になっていたり、大幅に書き直したってことですか?
住所の登録は便宜上自宅で行って、別の場所へ移動したら停止になったとか、web サイトを移転して、もとも違うドメインだったものを別のドメインに書き換えた場合でも、このパターンになることがあります。
今回の場合は、URLを別の全然違う仕組みに飛ばしてるということです。今はLINE公式の話ですが、別の事例で、例えば ホットペッパービューティーに飛ばして停止になったケースもあります。
通常、ホットペッパーは(Googleと提携しているサービス提供業者なので)ウェブサイトに設定できないですが、例えば、短縮URLを貼れば通ってしまいます。こんなことを言うと、「永山さん、ハックされちゃうじゃないですか?!」って言われるかもしれないですが、それで実は停止されている案件は山ほどあります。
サービスプロバイダ(サービス提供業者)のサイトなのに「自社サイトです」とリンクを貼っているということは、「本当は、あなたのお店のじゃないサイトにアクセスさせたいがために、Googleビジネスプロフィールを踏み台にしているだけでしょ?」とGoogleにとらえられたら、一発判定で停止になります。
停止になるURL変更の事例
ウェブページはちゃんと考えて登録しないといけないですね!
Instagramなどは大丈夫ですが、Instagramと同じ感覚でLINE公式の友達登録URLを書いてしまうんですよね。LINE公式のURLの先は、内容が何もなく、QRコードが表示され、リダイレクトがかかってLINE公式のアプリが立ち上がるようになっていて、その先にあるものはプログラムコードみたいなものしか無いわけです。なので割と停止されてしまいます。
他のパターンでいうと、例えばA店とB店という、チェーン店や兄弟店舗、仲の良い店舗があったとして、A店が「うち、臨時休業するから、うちに用事がある人はB店のほうに行ってくれ」とウェブサイトをA店からB店に変更して誘導させると一発アウトです。
当たり前ですけど、別のリスティングから他のリスティングのビジネスに飛ばしているんだから、踏み台にしている、と一発アウトになります。
それ以外にも、動的なウェブサイト、例えば予約フォームを『ウェブサイトのリンク』として登録すると停止になることがあります。
Googleマップ側からの修正提案が通っても停止になる可能性が
GBPじゃなければ変えられるのに
GoogleMaps側からの修正提案だと思いますが、実は内部的に言うと、サービスプロバイダーが設定できるウェブサイトと、通常の公式 ウェブサイトは大別されていて、最近厳しくなっているので、GoogleMaps側からの修正はあまりよろしくないというか・・・実際に修正提案が通ってしまったが故に、その提案をそのままオーナー側が受け取って承認したあとに停止になることもあります。
ウェブサイトには公式サイトを入れること
ウェブサイトには、飛んで欲しいサイトURLをいれると勘違いされているってことですよね?
「ウェブサイト」には公式サイトを入れて、ということですね。
Facebookページは大丈夫?
Facebookはいけるんですね?
Facebookページはホームページ代わりに使っていて機能しているみたいなので、基本的に大丈夫です。例外的な話をすると、チェーンブランドで本当に公式ページがあるのにFacebookページを強引に設定しようとしたら停止になる可能性があるので、チェーンブランドであればFacebookページを「ウェブサイト」に設定しないほうがいいです。個人店舗でFacebookページしかないなら仕方ないんですが。
Google広告でも同様にNGになることがある
さっき、一方の店舗がお休みなので、もう一方の店舗に飛ばすとNGっていう話があったと思いますが、広告でも近いことがあって。
広告のリンク先ページから他のページに誘導するだけのページって、最近はあまり見ないですけど、中にあるんですよ。そういうのをブリッジページと言い、ただ他のドメインにリンクを貼るだけのページなので、それは広告のポリシー上 NGです。 何かを踏み台にしてどこかに飛ばすって行為は、広告であろうがGBPだろうが、同じようなポリシーがあると思いますね。
このコーナーをYouTubeで確認したい方は
下記YouTubeチャンネルをご覧下さい。
(時間は「Googleマイビジネス 気になる質問ピックアップ」に合わせています。)
▶参考ヘルプページ
Google でビジネス プロフィールを編集する
https://support.google.com/business/answer/3039617
Google に掲載するローカル ビジネス情報のガイドライン
https://support.google.com/business/answer/3038177
特別ゲスト紹介
■田中 広樹/Hiroki Tanaka
広告代理店にて広告にまつわる技術支援とバックオフィスの担当マネージャーをやっており、経営と採用以外はだいたいカバーしている人。得意領域はショッピング広告、データフィード、Google Merchant Centerまわりで、この話だけで白飯三杯はいけます。お酒が飲めないのにワイナリーの収穫祭に参加する Google 広告 プラチナ プロダクトエキスパート。
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担当者紹介
■永山 卓也 /Takuya Nagayama
商工、観光分野のマーケティング支援をアナログ、デジタル両面から官民問わず行なっている。地方自治体や大学での公演から、小規模事業者の情報発信戦略やコンサルティング、マネジメント業まで幅広い「ローカルビジネス」の専門家。2020年度 観光庁 DMO外部専門人材。Google ビジネスプロフィール プロダクトエキスパート、Googleマップ ゴールドプロダクトエキスパート、Google 広告シルバープロダクトエキスパート。ごはんが好き。
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■今井 ひろこ /Hiroko Imai
地方の小規模な宿泊施設や店舗の集客コンサルタント。クチコミやお客様アンケートを活かして、Web・Googleマイビジネス・SNSなどのデジタルツール、チラシ等のアナログツールの活用をサポート。観光協会、商工団体の研修にも多数登壇。趣味はスキューバダイビングと地元の観光ガイド。夫は民宿を経営。Google ビジネスプロフィール プラチナプロダクトエキスパート。
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※GMBヘルプコミュニティダイジェストは非公式チャンネルですが、Googleよりスクリーンショットなど許可を得て使用しています。GoogleプロダクトエキスパートはGoogle Product Programにおいて認定されたユーザーです。