こんにちは!普段は民宿の経営者兼看板親父♪
コムサポートオフィス副代表のガク(@kasumi_gaku)です!
スペシャルゲストに観光カリスマ山田桂一郎先生をお招きしてのYou Tube Live vol.9、映像・音声トラブルもなく、無事終了しました!リアルタイムでご参加いただいた80名ほどの皆様、ありがとうございました。
その後もアーカイブを公開しており、無料で視聴できるようになっています。桂一郎先生のお話が動画で残っているケースはほとんどありません。この機会に多くの方にご覧いただけたらと思います。
GoToキャンペーンに絞ってお話をうかがった
1時間のトークセッション。限られた時間の中で何のお話をお聞きするか。コムサポートオフィスのYou Tubeは宿泊施設の事業者、現場の方が多い。ならば、現場サイドがこれから具体的にどう動けば良いのかをテーマにお話いただくことにしました。観光業において、直近のテーマはGoToキャンペーンです。GoToキャンペーンに対してどのように動くべきなのかのヒントになるお話を聞くことにしました。
県民割で見えた成功事例と失敗事例
観光カリスマとして、観光庁に提言ができる立場の山田桂一郎先生。様々な情報もお持ちです。今ならばGoToキャンペーンに先駆けて各地で行われている県民割。
高額宿泊施設にしか予約が入らない、割引分を便乗値上げしている宿もある。ただ単に安く販売されてしまっているだけ、という様々な問題点や課題も出ているようでした。
GoToキャンペーンとはクーポンを活用した割引による観光業への需要喚起。多くの方がそうイメージしているでしょうし、その考え方自体は間違いではありません。
ただ、この手の施策はどうしても「割引」がフォーカスされてしまう。今後、GoToキャンペーンによる割引に加えて、県民割を併用、更にはじゃらんnetは販促クーポン、楽天トラベルは宿クーポンの活用を推奨し、安売りによる需要喚起を作り出すことに、業界をあげて躍起になることが予想されます。果たしてそれは正しいことでしょうか。
現在のコロナ禍においては、自粛疲れで旅行に行きたい層と、休業による資金難、給料減により旅行どころではない層の2極化が進んでいます。旅行でお金を落としてくれる層は一定数ありますが、従来よりも減っています。ただ、そのお金に余裕のある層が、クーポン乱発に乗っかってくる層であるかどうかは疑問です。
今回のGoToキャンペーンにおいて安売りを助長するような施策は、長い目で見ると事業者にとってメリットがないように思われます。
3ヶ月間の休業明けに安売りで更に首を絞める観光業界
観光業界は4月から6月の3ヶ月間、多くの事業者が売上減に苦しんだと思います。その分を取り返すために行うべきGoToキャンペーンが安売り合戦の場となってしまい、休業期間中のリカバリーどころか、この夏、安売りで利益を削ることになってしまった、となってしまう恐れもあります。
GoToキャンペーンは需要喚起だけでなく、休業していた3ヶ月間の売上を取り戻す場として活用しなければなりません。更に言えば、6ヶ月間のGoToキャンペーン終了後、お客様が来なくなってしまうリバウンドの恐怖に苦しめられるリスクはないかということも考えなければなりません。
私の経験則からしても(例えばテレビに出て連日大盛況になっても、3年ぐらいのスパンで見るとリバウンドでの落ち込みで相殺されてチャラになる)、1.7兆円ものお金を投入して需要喚起しても、結局はキャンペーン終了後の落ち込みで経済効果は生まれていなかったりするわけです。(但し、今回の場合は自粛やStay Homeの空気を打破させる効果はあり)
何れにしても、安売りによる需要喚起で、事業が安定する観光事業者がどの程度あるかは疑問が残ります。仮に乗り越えられたとしても、結局コロナ前に苦しんでいた自転車操業的な集客に悩み続ける悪循環からは抜け出せません。
コロナ後もコロナ前と同じような観光業のあり方で良いのか。自分の宿、お店はそれで今後も問題なく安定した営業活動を行なっていけるのか。キャンペーン期間中だけ商売に延命措置がなされただけでは意味がありません。
GoToキャンペーンで事業者が目指すべき方向性
では、どうすれば良いのでしょうか。今回のLiveでは、2つのポイントがあったと思います。
(1)キャンペーンでは新規顧客ではなく既存顧客を重視しよう
キャンペーンで獲得した新規顧客はリピートしない
キャンペーンで需要喚起をするのであれば、事業者としてはどうしても新規顧客に来てもらいたい、と思いがちです。しかし、割引キャンペーンで訪れたお客様がリピートしてくれるでしょうか。安い金額でいらしたお客様が通常の価格に戻った際、もう一度訪れてもらえるかどうかは疑問です。事実、現在行われている県民割でも、割引を利用して普段行けないような高級ホテル・旅館を利用しようというニーズが高いです。残念ながらそういったお客様は一見さんになってしまう可能性が高いです。
キャンペーンの時こそ目を向けるべきなのは既存顧客
安くして需要喚起する。とにかく稼働率を上げて「今」の売上を確保する。キャンペーンというとそうなってしまいがちですが、この考え方はこれまで正規の料金で来てくれたお客様への裏切りでもあります。
それならば、既存顧客に対して優先的にクーポンを使ってもらうのが一番。正規料金で宿泊してくれる既存顧客は、あなたのお店・宿の価値を認めてくれているお客様です。
私自身以前テレビに出た時に、電話が鳴り止まないほどの多くのお客様にお越しいただき、過去最高益を出した次の年から、テレビで来たお客様はリピートせず、予約できなくしてしまった常連さんを失い、大きなリバウンドを食らった苦い過去があります。
クーポンで安くで販売できる時こそ、まずは常連さんに使ってもらう仕組みを作ることが大切です。
私が常連さんとお手紙やメルマガ、LINE公式で繋がることの重要性を重視しているのはこのためです。
(2)新しい生活様式に合った商品・サービス・プランの造成を
では、常連さん、既存顧客にクーポンで安くで販売する、というのが正解でしょうか。人気の宿泊施設などでは県民割で割引分を値上げして販売しているところもある、なんて話も聞きます。
桂一郎先生曰く、既存の商品、サービス、プランを値引きする、そのまま販売することは、GoToキャンペーンを活かしていない事になる、と。GoToキャンペーンに便乗してOTAのクーポンで更に値引きを加速させるよりはマシですが、既存料金をクーポン分値引くだけだとコロナ後もコロナ前も変わりがありません。
既存顧客の方にこそ、新たな商品・サービス・プランを提供し、例えばその分値上げしてクーポンを使えばこれまでの料金と同じになる、といったチャレンジを行う。もちろん、その際お客様に「実際利用してみてどうだったか」という感想もお聞きする。常連さんならば、尋ねやすいはずです。
GoTo後、コロナ後、ウィズコロナで考えた場合、旅行のスタイルも「新しい生活様式」に見合ったものを提案しなければなりません。
例えば宿泊施設の場合、現状販売しているプランは「新しい生活様式」に適応しているでしょうか。グループ旅行を受け入れる場合でも、「グループでも安全・安心」なプランを作ることが、ビジネスチャンスになります。
GoToキャンペーンは、業界全体としては需要喚起が目的ですが、個々の事業者としては、アフターコロナ、アフターGoToを見据えた、新しいプラン造成の場でもあります。
3ヶ月分の売上減少、今後旅行者総数は減ります。そんな中で、販売価格が安くなる施策を個々の事業者がやっていては、ジリ貧を加速させていってしまうだけです。
GoToキャンペーンでいかに売上を上げるか。そのことばかりに目を奪われていた私たちにとって目からウロコのお話をしていただきました。
山田桂一郎先生、感謝感激です!!
今回のお話、桂一郎先生の声で直接お話を聞かれたい方はぜひ動画をご覧くださいね!
新しいプラン造成はどのように行えば良いのか?
今回のGoToは、新しい生活様式を取り入れ、コロナ後を見据えたプランを造成するチャンスとする。桂一郎先生からそんな示唆をいただきました。しかし、残念ながら1時間という時間で「じゃあ、具体的に」といったお話を聞くことはできませんでした。
このお話の続きとなる内容を、来週のLIVEでのスペシャルゲスト第2弾西谷雷佐さんに伺いたいと思っています。
なぜ、西谷雷佐さんにお聞きするのか?
山田桂一郎先生からの学びを具体的に実践している方の一人が(株)インアウトバウンド仙台・松島の西谷雷佐さんです。
元々は青森で旅行会社をされていたのですが、地域の魅力を因数分解し、物語を加えた編集力で数々の人気ツアーを作り上げて来られた方です。
以下に人気ツアーの事例を4つ紹介させていただいています。
地域にあるものを独自の編集力で輝かせる。これは事業者単位でも同様です。GoToで観光需要は高まります。私たちのWebサイトや宿泊予約サイト等へのアクセスも増えることでしょう。その際、これまでと同じ既存商品・サービス・プランをクーポンで安くで販売するだけ、で良いのでしょうか。
見せ方を変えた新たな商品・サービス・プランを販売するチャンスなのです。独自の編集方法のヒントを与えてくれるのにピッタリな方が西谷雷佐さんではないかということで我々夫婦の意見は一致しています。
地域の観光編集力の考え方を身につけよう
地域の特産品・名物を手垢のついた当たり前の売り方しかできない。あるいは、自分たちは当たり前と思っていても、他の地域の人から見れば特別なものがあるかもしれない。そんな観光資源の見つけ方、見せ方のヒントをこれまでもたくさん西谷さんに教えていただきました。
以前教えていただいた
・時間軸の価値を考えてみる
・地元の人が普段していることを体験してもらう
・少人数高単価プランを作ってみる
はとても実践的で思考の幅を広げることができるようになりました。
こういったお話を最新バージョン、令和バージョン、コロナ禍・GoToバージョンでお伺いしたいと思います。
もちろん、難しく考える必要はありません。
地域観光においては、何か新しい「モノ・コト」を生み出すのではなく、今ある観光資源の見せ方を変えるだけでも良い。桂一郎先生は今回のトークセッションの中で
常連さんが、普段と異なる時期に訪れる、異なる人と訪れるだけで見せ方を変えることができる
と言われていました。大切なのは、コロナ前の商品・サービス・プランを自動思考で販売しないこと。GoTo時に既存のものをクーポン割引するだけで販売しないことです。
桂一郎先生のメソッドをお聞きした上でのGoTo対策。桂一郎先生のメソッドの実践者である西谷さんがGoToをどのように迎えようとしているのか。
奇しくもGoToキャンペーン対策の前半・後半の位置づけ的なLiveとなります。
来週も楽しみにしていて下さいね。
コムサポYouTube LIVE Vol.10「サマースペシャルPart2」
・日時:2020年7月15日(水)13:00~14:00
・参加費:無料
参加方法:YouTubeライブ配信
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