テイクアウトのできるお店マップと特設サイトの作り方で注意すべきこと

香美町 テイクアウトの出来る店 マップ Googleビジネスプロフィール

コロナウィルス感染拡大により、営業縮小を余儀なくされた飲食店や宿泊施設の中に、テイクアウトやデリバリーを始める店舗が増えてきました。

私の事務所のある豊岡市では、テイクアウトを始めた店を紹介するGoogleマップづくりやサイト作りが早くから進んでいて、先日、GoogleマイマップとWebサイトが紹介されました。

https://19760831.com/toyooka-takeout.html

そこで、私も一念発起。一般住民が携帯で利用しやすいように、私の自宅がある香美町内でテイクアウトを実施している店舗をピックアップして、スマホの無料地図アプリ「Googleマップ」に店舗リストを作りました。合わせてテイクアウト店舗を紹介する特設ページもペライチで作り、その中に反映させるために、Googleマップでマイマップも作成し、運用を開始しました。

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香美町 テイクアウトの出来る店 マップ

右:Googleマップリスト「兵庫県香美町テイクアウトの出来る店」
左:Webサイト(スマホ版)

というのも、先日NHKニュースで報道されていた #別府エール飯 のような官民一体の活動が聞こえてこず、誰もまだ作っていなかったからです。

401 Unauthorized

なので、これを一般住民の方も使えるように中立な立ち場のNPOたじま海の学校で作ってみました。(後で詳しく述べます)

他の自治体や観光協会、DMO、商工団体などでも作成されると思いますので、注意点やポイントを中心にまとめました。

Googleマップのリストやマイマップの作り方については、Google検索やYouTubeで「Googleマップリスト 作成」「Googleマイマップ 作成」と検索するとたくさん出てきますので、このブログでは割愛します。最新の日付のものを参照して作ってみてください。

1.Googleマップでリストとマイマップを作ろう

Googleマップで多くのお店をピックアップして保存する機能は、

・リスト

・マイマップ

と2種類あります。なぜ2つあるのかというと、それぞれ出来た年も役割も異なるからで、昔からあるのがマイマップ、あとで出来たのがリスト機能です。

Googleマップ リストとは

お気に入りの場所や行ってみたい場所など、特定の場所をまとめたリストを作ることが出来ます。Googleマップに登録されている店舗だけでなく、史跡や観光施設などマップ上に登録されている地点であれば登録可能です。

兵庫県香美町テイクアウトの出来る店マップ

登録するときにそれぞれの場所にコメントを付けることが可能ですし、リストそのものの説明やリスト名もつくることができます。

Googleマップ リスト編集画面

(Googleマップ リスト PCでの編集画面)

Googleマップ リスト編集画面

(↓編集ボタンをタップすると)

Googleマップ リスト編集画面

(リスト名と説明を入力したり)

Googleマップ リスト編集画面

(各店舗の情報を入力することが出来ます)

ちなみに、コメントには、どんなものをテイクアウトするのか、受け渡し時間や駐車場の有無、情報ソースなどを記載しました。(それ以外はGoogleマップの店舗情報に掲載されている)

また、Androidスマホでは、店舗の掲載順を店舗前のメニューバーをクリックして変更することも可能です(PCは不可)。

このリストは非公開・(お友達だけに)共有中・公開と、公開範囲を設定することができます。公開したらSNSなどでシェアして頂きましょう。

GoogleMap リスト作成方法 コムサポートオフィス

公開されたマップは、ユーザーが保存することも可能。私が修正したら自動更新されるので、最新の情報をユーザーに提供することが可能です。現在、香美町テイクアウトマップリストはフォローしている方が5名居られます。アリガトウゴザイマス!

Googleマップリストですが、現在はまだ検索などではヒットしませんが、近い将来、Googleマップ検索にも表示される可能性があるかも、と思っています。そうなると一気に増えてきそうです!

マップリストのメリットとデメリット

マップリストのメリット
  1. スマホでも使いやすい
  2. 店舗の写真、Google評価がすぐに分かる
  3. リスト内容に合わせたコメントを入れるコトが出来る。
マップリストのデメリット
  1. 地図そのものはウェブサイトに埋め込めない。(リンクは貼れるけど)
  2. 外国人向けに自動翻訳されないので各言語で書く必要あり。

Googleマイマップ とは

Googleマップを自分用にカスタマイズするのがGoogleマイマップ。を作成、編集してオンラインで共有できるようになります。もちろん、Googleマップに登録されている店舗だけでなく史跡や公園なども含まれます。

リストと違い、レイヤー(階層)を分けることが出来るため、例えば何丁目毎やエリア毎で分ける、中華・丼・イタリアン・和食などのようにジャンル毎に分けることも可能です。私は香美町が3区制なのと住民のなじみやすさで、3区(香住区、村岡区、小代区)に分けています。

Googleマイマップ 香美町テイクアウトの出来る店

アイコンや色を変えることができますので、レイヤー毎に替えるのも手です。

Googleマイマップ 香美町テイクアウトの出来る店

リスト同様、登録する時に店舗毎にコメントを入れることも可能です。但し注意が必要。PCのマップで共有するのであれば、Googleマップの店舗情報が表示されるので、コメントはリストと同様にどんなものをテイクアウトするのか、受け渡し時間や駐車場の有無、情報ソースなどを記載します。

Googleマイマップ 香美町テイクアウトの出来る店

しかし、スマホではGoogleマップの店舗情報は同時表示されませんので、スマホで使ってもらう為に作るのであれば、住所や電話番号、店舗のジャンルも含めて記載が必要ですね・・・

このマイマップは自社サイト、ランディングページ、ブログなどに複数店舗を記した地図を埋め込みたいときに使うものなので、作ったあとはサイトに埋め込むなどして活用します。(印刷も可能です) そしてシェアもできますので、情報共有も可能です。

今回私が作ったマイマップはWebサイトに埋め込んでいて、PCで見る方に使いやすくしています。

Googleマップ マイマップのメリットとデメリット

マイマップのメリット
  1. レイヤーで分けることが出来るなど、カスタマイズしやすい
  2. サイトに埋め込みが出来る
マイマップのデメリット
  1. スマホではめっちゃ使えない
  2. スマホでのマイマップから店名を開いても、Googleマップに掲載された店舗情報(電話番号や評価が表示されない)(→作製者が入れたコメントは表示出来ます)
  3. シェアのボタンがどこか分かりにくい

以上、それぞれにメリットとデメリットがあります。ですので、以下に機能別で表にしてみました。

Googleマップ リストとマイマップの機能別一覧表

機能 リスト マイマップ
SNSなどへのシェア
サイトへの埋め込み ×
個別説明の記入
掲載順の入れ替え
地点ピンのカスタマイズ ×
レイヤー(階層・分類)の設定 ×
GoogleプレイスへのMap保存
フォロー機能 ×
スマホでの使いやすさ ×

簡単に言うと、Googleマップのリストはスマホに特化した機能であり、マイマップはPCのWebサイトに特化した機能、と言えます。痛し痒しなところがGoogleだよね・・・

2.無料でも作れるペライチでマップ専用ページを作ってみた

ペライチは簡単誰でも使えるホームページ作成ビルダーです。1アカウントで1ページは無料でずっと使えますので(最低限の機能しか使えませんが)、今回のようにこれからずっと定常的に使うものではなく、一時的に使うようなものでは非常に便利です。

今回、私が使った機能の殆どは無料でも使える機能であり(終わりの方に付けた問い合わせフォームは無料アカウントでは使えませんが)、各地の自治体や観光協会、商工団体が思いつきで無料で作るにはベストです。

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今回作るに当たって気を付けたこと、考えたことは5つありました。

1,スマホに特化したページ作りを意識

テイクアウトサイトは近所に買いに行くときに手軽に見るもので、PCをわざわざ開くものではありません。そのため、制作もPCメインで無くスマホでの出来上がり画面を見ながら制作しました。

香美町 テイクアウトの出来る店

2.SNSの投稿シェア画面を掲載

一斉に店舗に声をかけて作りませんか?と伝えるのは、それでなくてもコロナ禍で必死なので現状無理です。そこで、店主さんやユーザーが投稿したSNSで公開設定にしているものを掲載することで雰囲気もわかりますし、最新情報のソースがどこかが分かりますよね。(写真は白龍さんの例。Twitterで毎日更新されています)

香美町 テイクアウトの出来る店

店主さんによってはSNSでの発信を心がけている方もいれば、全くしていない方もいますし、そういう場合はユーザーの投稿を掲載するようにして情報を更新しています。

3.タップで電話のボタンを追加

スマホで使うことを考えた時、テイクアウトしたいな、と思ったら情報を見た後には電話して確認するか、情報ソース元に遷移して最新情報を見ます。そのために、タップで電話のボタンを入れて、すぐに電話できるようにしました。

香美町 テイクアウトの出来る店

4.Googleマップを連携させた

店主さんの情報発信は様々で、ブログで更新する方、LINE公式、Facebookページ、Twitter、Instagram公式の他に、個人のSNSで更新される方もいて本当にバラバラです。しかし、Googleマップの店舗情報は住所、店名、電話番号、評価、料理写真などの情報がほぼ整っているため、どの店舗でもどこを見れば良いかが直ぐに分かって便利です。

香美町 テイクアウトの出来る店

5.いつでも「お引っ越し」できるようにする

今回私がペライチでページを作成したのは、ペライチアカウントを持っている方へ簡単に引っ越しさせることができるから。役場担当課や商工会、商工会青年部、JCなどに版権を移す場合に、ペライチのサーバーとドメインを使っていると、1500円程度で簡単にページを引っ越すことができます。

ペライチの申込みはペライチの公式サイトから

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私は兵庫県(主に北近畿)のペライチサポーター(教えるヒト)をしていますので、分からない機能などがあればお気軽にお問い合わせ下さい。また、マンツーマンのオンラインセミナーも実施中です。合わせてご検討下さい。

3.マップリストと特設ページを作った後のことが大事。

誰に届けてどういう風に使って欲しいのか?

今回のような緊急事態。一気に地域経済活動が縮小する。地方の観光産業やサービス業に従事する方の収入がほぼ絶たれた今は、年金暮らしや公務員など、収入が一定の住民が積極的に買い支えしてほしいと思っています。

特に、今回は外出自粛、最低限の買い物はOKということですから、観光客向けではなく地元住民向けに使いやすいものを。

そう考えると、本来はチラシやペーパーのマップなど、アナログにすべき。しかし、マップを刷るとなると資金も時間もかかります。それに、料飲組合、観光協会、商工会、商工会議所、観光連盟などでマップを印刷する場合、それに加盟している会員しか店を紹介してもらえないような、各団体が組合員に配慮した地図はユーザーが求めている地図ではありません。

また、こういう情報がSNSで届かないような、SNSをしない住民にはA4チラシ1枚が効果的。店舗リスト(表)とテイクアウトの店マップへ飛ぶQRコードを付ければ、簡単なページで済みますね。

そのチラシを協力店に置かせて頂いたり、テイクアウトの品と一緒に渡したり、待って頂いている間に読み取れるように、PayPayみたいなQRポップをつくって店先に貼っておくとか。

モノクロで印刷して、広報誌に挟めば、すぐに市民町民へ流すことも出来るでしょう。

観光協会で作っても良くて、コロナ終息後に観光客向けに使えるようにすれば良いだけです。

GoogleマイビジネスでGoogleマップの店舗情報の最新情報を登録しよう!

今回のリスト作成では、Googleマップの店舗情報が不足していて、本来掲載させたいテイクアウトの弁当写真が掲載されていないとか、テイクアウト受付時間や引き渡し方法、注文方法などの記載が無かったりして、情報を調べるのに手間取りました。

私でこの状態ということは、一般住民は各店舗どこにどんな情報が載っているのか分かっていないと思います。お客様は来ないのでは無く、情報が得られなくて、テイクアウトしていることを知らないのです。

今回使ったGoogleマップに表示される店舗情報はGoogleマイビジネスという無料サービス。登録すれば店主が優先的に情報をアップデートできます。

Googleマイビジネス コムサポートオフィス

今や、スマホで調べる消費者の80%以上はSNSではなくGoogleで検索するという調査結果もあるほど、Google検索は欠かせないツールです。

特に今回、テイクアウト商品をPRしたいと思ったときに、写真のように紹介ができるんです。

チルコロ 淡路島

(スマホで検索すると住所や地図、営業時間などが表示される)

チルコロ 淡路島

(商品紹介の中に「テイクアウト」商品を紹介できる)

Googleマイビジネスへの無料登録は?

Googleマップに店舗情報を無料で掲載・運用でき、優先的に編集できるのであれば、使わない手はありません。整えるにはそのお店を自分が管理していることを登録する「オーナー登録」が必要です。

オーナー登録はこのサイトから。

Google ビジネス プロフィール - Google にビジネスを掲載
無料のビジネス プロフィール を使って、ビジネスを Google に掲載し、検索とマップのユーザーを新規顧客として獲得し...

管理画面での入力等は、公式ヘルプページもありますが、冊子なら、Googleマイビジネスのゴールドエキスパート永友一朗さんの著書「Googleマイビジネス 集客の王道」がオススメです。

そして、サイトであれば、同じくGoogleマイビジネスのゴールドエキスパート伊藤亜津佐さんのサイト『日本のローカルSEO (MEO) ガイド』を参照下さい。

日本のローカルSEOガイド | iSchool合同会社
「日本のローカルSEOガイド」では、ローカルSEOやGoogleビジネスプロフィールの効果的な運用について役立つ情報を提...

私も日頃からGoogleマイビジネスの活用セミナーを開催しており、最近はリクエスト頂いてマンツーマンで行うものも増えています。Zoomオンラインでレクチャーしておりますので、ご要望があればぜひお声がけ下さい。

Googleマイビジネスへの登録・活用が難しそうな店主の場合は

スマホを持っていない、PCを持っていない店主も地方では少なくないです。そういう店主さんには、編集者自らがユーザーとしてGoogleマップに投稿しましょう。写真はユーザーとして店主から頂いて投稿し、テイクアウト情報はクチコミから投稿してPRしましょう。そうして、リストを使わないユーザーにもテイクアウト情報がわかるようにしていきましょう。

正しい情報が表示されていると店主も理解を示してくれ、Googleマイビジネスの編集をしたくなって、スマホやタブレットの導入を図ってくれるかもしれません。

最後に

いずれにしても、業務縮小になっている今、住民がスマホで簡単にテイクアウトが出来るお店をどうやって探して、店舗を選んで買ってもらう消費行動にどう誘導するかが重要です。

いずれ外出禁止、外出は周囲100m、200mということになれば、テイクアウトでなくデリバリーに変更しなければなりません。そのことも考えておかなければ…

ランチの出来る店マップを作った、特設サイトを作った、の「作ったこと」がゴールになりがちですが、ゴールはテイクアウトして美味しく召し上がって頂き、この苦境を住民一体となって乗り越えること。それを念頭に置いてこの活動をサポートしていきたいです。

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