この本の書評は書くつもりはなかったのですが・・・
昨日の
佐川急便さんの未配問題で感じたこと☆業務改善が手抜きの温床になっていないか?
というブログを書いた後、最近読んだ本の中でふと、この本の中のデータを思い出したのです。
おはようございます!普段は民宿の経営者兼看板親父♪
コムサポートオフィス副代表のガク(@kasumi_kadoya)です!
悪い体験をクチコミしたくなる心理
この本の中で書かれているクチコミに関する記述。とても興味深いことが分析されています。
ザックリ言うとこんな内容。
良い製品を手にした時、71%の人がクチコミをする。ただし、悪い製品を手にした時は32%の人しかクチコミをしない。
一方で、良いサービスを受けた時、25%の人しかクチコミをしませんが、悪いサービスを受けた時は65%の人がクチコミをします。
タイプ別口コミ(「おもてなし幻想」より)
これ、なぜだと思いますか?
これもザックリ解説しますね。
人は良い製品を手に入れた時、「こんな素晴らしいモノを持っているんだ(見つけたんだ)」と自慢したくなるから。
人は悪いサービスを受けた時、「こんなひどい体験をしたんだ」と同情してほしいから。
なかなか鋭い分析だと思いませんか?
後者ですね(笑)。
勿論、そこからの気づきも書かなければ問題定義ではなく、単なる批判になってしまいますけど。
話を戻してこの本、基本は分析本です。「クチコミ」という主観的と思える内容もしっかり数字で分析している。それが正しいかどうかはいろいろ意見があるでしょうが、導き出す結論に数字的な根拠があるので納得させられます。
「おもてなし幻想」とは?
せっかくなのでこの本の紹介もしておきますね。
邦題は「おもてなし幻想」ですが、原題はThe effortless experience。
effortlessとは「無理のない。肩肘張らない。何気ない」と言った意味です。
注目すべきは、日本語監修者の前書きが衝撃的なこと。
日本の「おもてなし」は
単なる「おせっかい」だった?
表の帯にも
という衝撃的な言葉が。
こちらも要約すると、以下のような話になります。
「期待以上のサービス」ではなく 「手間がかからなかった」が重要
ここでも面白いデータを紹介します。
購入に対して満足、と答えた人の中で、再びその企業からではなく次は別の企業から購入すると答えた人が20%いた。
購入に対して満足していないと答えた人の中で、再び同じ企業から購入する気のある人は28%もいる。
何か、不思議なデータですよね?
満足したからといって買うわけではない。満足していなくても買う場合がある、ということです。
このデータによって、本書では
顧客満足度とロイヤリティ(実際に購入するという行動)とに相関関係は低い
と述べています。
我々販売する側は、お客様に「感動サービス」を届ければ、顧客満足度が向上し、
口コミが広がり、リピートも増え、売上も上がると考えています。
でも、それは「幻想」。
これからの「おもてなし」は「感動サービス」を重ねて行くのではなく、お客様の手間を取り除くスタイルへと変化をしていく。
そんな中で覚えてもらえる良いサービスとは、「感動サービス」ではなく「手間を取り除いたサービス」なんだよ、と。
読んでいて、私はバーテンダーのエピソードを思い出しました。
一流のバーテンダーは、1回目に差し出したグラスをお客様がどこに置くかを観察し、2回目からはそのお客様が最もとりやすい場所、慣れている場所にグラスを置くようにする。
私は左利きなので、普通の人とグラスを置く位置が異なります。なので、このエピソードはものすごく印象的でした。
「なんだか居心地が良い」は 手間を取り除いたサービスの積み重ね
「感動サービス」はインパクトがありますが、毎回サプライズを仕掛けられるものではありません。どんなに素晴らしいサービスでも、繰り返すと陳腐化していきます。
先ほどお話したグラスを置く位置のように、お客様に気づかれないような気配りを積み上げていく。我々宿業の場合はおしぼりを再度持っていくタイミングとか、予約時の返信の文章とか。
見えない部分のお掃除の丁寧さも、そうかもしれません。
多くの人が気づかないかもしれないような、気配りを積み重ねているお店・宿が「なんだか居心地良いよね、ここ」になるわけです。
3センチもある分厚い本なので、すぐには読めませんが、これからのクチコミ時代に読んでおくと良い本だと思います。
以上、自分の知識として読み進めるだけでアウトプットの予定のなかった本を、昨日の一件で急きょ書評してしまいました。
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コムサポートオフィス代表
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