思わずこのお題で記事を書きたくなりました。
日曜日の朝から申し訳ありません。
世の中に「無料」のものなんてないんです。
「無料」と書いてあってもその裏で懸命に頑張って働いている人がいるんです。
おはようございます!普段は民宿の親父、コムサポートオフィスのアドバイザーもやっているガク(@kasumi_kadoya)です。
もう、”無料”とか”0円”で消費者を煽るのって止めませんか?
お友達のこのブログを読んでそう思いました。
無料や安売りはビジネスモデルとは言わない
世の中には様々な集客方法があります。知ってもらうには何らかの注目を集めなければなりません。その為に広告を打つこともあれば、キャンペーンを開催する場合もあります。
顧客に満足を与え、事業者に利益を生むWin-Winの仕組みをビジネスモデルと言います。
一方、あるいはお互いが不幸だったり、事業者が利益を生まない構造は正しいビジネスモデルではありません。
無料や安売りをすることで、広告効果を生み、他で利益を確保するというビジネスモデル。以前は確かにありました。しかし、このやり方はスケールメリットが必要になります。人手が安定的に確保できる。お客様の入れ込み数が一定数見込めるケースです。人手確保が困難な小規模事業者、お客様の絶対数が少ない地方では無料や安売りをフックにする売り方はとても難しいです。
安売りでお客様が回っていれば、なんとなくやって行けているように感じますが、実際は利益がとれないばかりか、元手を切り崩してじり貧へとなります。
かつて私も半額クーポンサイトをやったことがある
私自身、半額クーポンサイトが登場したばかりの頃、やってみたことがあります。
原価の高い食材を扱っていたので、赤字でした。
なぜ、これをやったのか。販売数量を限定した。ビックリするような価格を提示することで話題になる、アクセス数を集め、完売後も他の正規料金のプランへの流入が期待できる。つまりは赤字分は広告代という考え方でした。
当時はまだ半額クーポンサイトが珍しい時代でしたので、確かに話題にもなり、サイトのPV数も上がったんですね。
でも、、、
期待していたような広告効果はありませんでした。安売りして終わりです。
私はこの後すぐにやめましたが、限定数とは言え出せば出すだけ売れるので、麻薬的に出し続ける事業者さんもありました。
集客手段が安売りばかりであることに気づく
勉強会、セミナー好き?!な私。じゃらんリサーチセンターが毎年開催している観光振興セミナーには毎年参加していました。
が、ある年にこの「マジ部」の取り組みを聞き、正直嫌悪感しか生まれなかったのです。
この「雪マジ」という取り組みでした
この嫌悪感がなぜ生まれたのか。その時は漠然としたものでしたが、今ならばはっきりと言えます。
「タダ=無料」は値引き、安売りをフックにした集客の究極で最悪の形
です。
例え年齢限定でも、お客様を集めるための集客手段に「無料」を使うのは劇薬。それまで築きあげてきたブランドを全てないものにしてしますのです。
その時、「あっ!」と気づいたことがあったのです。
元々、「雑誌じゃらん」でのお付き合いが最初です。広告出稿です。インターネット集客がはじまる前はまさに独壇場、最も反応率の高い雑誌でした。
当時は電話予約が主流。予約の際「じゃらんを見て」というとお得な割引、特典が付く♪そんな動線が敷かれていました。
お客様は「じゃらんを見て」というとお得になるビジネスモデル。これ、事業者側は広告料と割引の二重苦でした。
その後半額クーポンサイトのポンパレ、1万円以下販売が集客フックのゆこゆこ。そして遂に「タダ=無料」がフックのマジ部。(雪マジ以外にも色々あります。無料モデルをどんどん他の業界に広げていったのがえげつなかった・・。)
安売りが集客フックばっかりやん!!!!
そのことに気づき、これはヤバいと思って私はじゃらんネットからも手を引いたのは以前お話ししました。
広告は価格以外の”価値”を伝えよう
広告とは、地域の、あるいは事業者の価値を最大限に高めるために行うためのものです。
リクルートさんは広告会社です。
少なくとも、私が雑誌じゃらんでお付き合いしていた15年ほど前までは、小さな広告枠の中に宿のオリジナリティを最大限に活かす努力をして下さった気がします。(その分広告料が高かったですけどねf^^;)
ポンパレを始めた頃から集客を安売りフックにする手法が顕著になったように感じます。
広告が伝わりにくい時代ではあります。だからといって、広告屋さんであるプロが安売りに頼らないでほしい。
安売りはその瞬間の売上をあげることはできますが、必ずリバウンドが来ます。地域、あるいは事業者のブランド力を削り取っていくわけですから、相殺するとマイナスになります。
なにより、売り手側は疲弊しますし、買い手側も無料が当たり前になって感謝を感じなくなります。売り手も買い手も結果不幸になります。
とは言え問題なのは、安売りフックの広告をしようとしている広告会社ではなく、それに頼ろうとする事業者側です。
事業者側が”No”と言えば良いのです。
利益がなくてもお金を循環させなきゃ。お客さんがないと不安。
そう感じる気持ちはわかります。
私も以前、やってみたことがありましたので。
それでも、利益の出ない商いはやっちゃダメ。自分のブランド力だけでなく、地域のブランド力も落としてしまうような安易な安売りは絶対ダメです。
世の中に「無料」のものなんてありません。そこには必ず誰かの汗や努力があって存在しているモノやサービスばかりです。
「送料0円」って書いてあっても
配達して下さった方には感謝ですよね♪
広告では、価格以外の価値を伝えましょう。一番のウリが「安さ」になっている時点で伝える努力をしていない、思考停止です。
コムサポートオフィス代表
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